だが、その努力はロシア軍にとって非常に代償の大きいものになっている。
ロシア軍は7月に、オスキル川の東8kmほどに位置するピスチャーネ村を占領した。現在、そこからさらに西へ突き進んでフルシュキウカ村付近でオスキル川に到達しようと試みているが、これまでのところ失敗している。
26日、ロシア軍は装甲車両およそ100両からなる大軍を投じ、ロシア側前線突出部の北と南に陣取るウクライナ軍部隊に3方向から攻撃を仕掛けた。
ウクライナ軍は、北側では第77独立空中機動旅団を主力とする部隊が応戦した。ドローン(無人機)や大砲、対戦車ミサイルでの迎撃といういつものやり方だったようだ。南側では第92独立強襲旅団が前線を維持した。付近には第40独立砲兵旅団も配置されており、突出部の全域を射程内に収めている。
ロシア軍は大きな損害を被った。南側の第92強襲旅団は戦車3両、BMP歩兵戦闘車5両、未特定の装甲兵員輸送車1両、MT-LB装甲牽引車1両、トラック3両、バギー(俗称「ゴルフカート」)1両の車両計14両を撃破したと報告している。
A massive russian attack in the Kupiansk direction. 50 units of armored equipment. And it failed.
— Defense of Ukraine (@DefenceU) September 27, 2024
🇺🇦 drone pilots destroyed and damaged 40 russian vehicles, including 13 tanks and 15 IFVs.
📹: 92nd Assault Brigade pic.twitter.com/OlRs6hFivM
Additional footage shows the destruction of a mechanized column of over 50 vehicles near Pishchane in the Kupyansk direction, captured from the perspective of operators from the 77th Airmobile Brigade. https://t.co/dBZjVzUY7o pic.twitter.com/bzScYwahI7
— NOELREPORTS 🇪🇺 🇺🇦 (@NOELreports) September 27, 2024
ロシア軍がこの戦いに勝つ可能性はまだある。ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)は26日の作戦状況評価で、ロシア軍は「近く」、フルシュキウカ村からその南のクルフリャキウカ村のあたりでオスキル川左岸に到達し、クプヤンシク方面を担当するウクライナ軍の「ホルティツャ」作戦戦略軍集団の橋頭堡を2つに切り離すだろうと予測している。
とはいえ、26日の大損害から察すると、その「勝利」はロシアにとってまたしても、損害が大きすぎて引き合わない「ピュロスの勝利」になるかもしれない。ロシア軍はいくらかの土地を獲得するために、あまたの装備や人員を犠牲にする。そして、そうした装備や人員は補充するのがますます難しくなっている。
(forbes.com 原文)