真田広之の「1分89ワード」に凝縮された熱く深いスピーチ:エミー賞


実は忘れてはならないことがある。それは、真田氏は決して身長の高い人ではない(公称身長170cm)ということだ。それにもかかわらず、世界の舞台で、大柄な人たちの中にあっても、その存在感はしっかり際立っていた。

これは、日本人として是非とも参考にしたいポイントだ。小柄な体格でも、堂々と落ち着いた、ゆとりのある振る舞い、話し方、それができるメンタル、そして、1人で立っていると存在が大きく見えるバランスの計算された装いやスタイルのつくり方、それらを融合させることができたら、強いメッセージ発進力を持つプレゼンスを構築できるのだ。物理的な大きさがプレゼンスや影響力の決定的な要因ではないことを強調する良い例となった。

また、短い時間での発言が、どれだけ深いインパクトを与え得るかを、真田氏は身をもって示した。「少ない言葉で多くを語る」このようなスピーチは、エグゼクティブやリーダーにとっても新たな基準となり得るものであり、無駄のない言葉選びと、その裏にある確固たる意志が、真に聴衆を動かす力を持つことを改めて証明したといえる。

単なる受賞式でのスピーチを超えて、世界の舞台における新しいプレゼンスを示してくれた真田氏。一層の躍進が楽しみでならない。

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