真田広之の「1分89ワード」に凝縮された熱く深いスピーチ:エミー賞

エミー賞授賞式に出席した真田広之 / Getty Images

エミー賞授賞式に出席した真田広之 / Getty Images

9月15日(米国時間)、米国テレビ界の“アカデミー賞”ともいわれる最高峰の賞「第76回エミー賞」の授賞式がロサンゼルスで行われた。そこでハリウッド版大河ドラマともいわれる『SHOGUN 将軍』が、作品賞などの主要18部門を制覇した。これは同賞史上最多の栄誉だ。

本作のプロデューサーであり、役者としては武将・吉井虎永を演じた真田広之氏は「主演男優賞」を獲得。授賞式でのスピーチとそのプレゼンスは、これまでの概念を覆すものだったと言える。

真田氏のスピーチは、わずか1分、89ワードという、筆者が今まで遭遇したスピーチの中で最も短く、最もゆっくり話されたものでありながら最も深く響く特異な強さを持っていた。

彼の受賞スピーチは、以下の動画の1分23秒から2分23秒まで。それを分析していこう。


実際のスピーチ

“Thank you, thank you so much. Oh my goodness. Ah, I’m beyond honored to be here with amazing nominees. And thank you for FX, Disney and Hulu for believing in me. And thank you, my team, for always supporting me. And thank you for all the crew and cast of ‘Shogun.’ I’m so proud of you.It was an East-meets-West dream project, with respect. And ‘Shogun’ taught me that when people work together, we can make a miracle. We can create a better future together. Thank you so much!”

「ありがとうございます、本当にありがとうございます。ああ、なんてことでしょう。素晴らしい候補者の皆さんと一緒にここにいられることを光栄に思います。そして、私を信じてくれたFX、ディズニー、そしてHulu、どうもありがとうございます。そして、いつもサポートしてくれるチーム、どうもありがとうございます。そして、『将軍』のクルーとキャストの皆さん、どうもありがとうございます。本当に誇りに思っています。これは東洋と西洋が出会ったリスペクトを持った夢のプロジェクトでした。そして『将軍』は、皆が協力すれば奇跡を起こすことができると教えてくれました。私たちはより良い未来を一緒に創り出すことができるのです。本当にありがとうございます!」

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