23日の空爆の前日には、ヒズボラはイスラエル北部を100発以上のロケット弾で攻撃した。イスラエルは20日と21日に、イブラヒム・アキル司令官らヒズボラ幹部を標的とした空爆を複数回行った。米国は、米国人数百人が殺害された1980年代の2回のテロ攻撃にアキルが関与していた疑いがあるとしている。
レバノンでは先週、ヒズボラの戦闘員らが使用していた数百ものポケットベルがレバノンとシリアの一部で同時に爆発し、少なくとも12人が死亡、2750人以上が負傷した。レバノン当局者らはイスラエルによる攻撃だと非難しているが、イスラエルは関与を明確に認めていない。ヒズボラの指導者らはイスラエルへの報復を誓っている。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、レバノンとの国境沿いで交戦が激化する中、自宅から避難を余儀なくされたイスラエル北部の住民を安全に帰還させるために必要なことは何でもすると述べている。
ガザでのイスラエルとハマスの戦争が2年目に突入しようとしているが、イスラエルとヒズボラの交戦の激化により、事態が全面衝突にエスカレートするのではないかとの懸念が高まっている。米国家安全保障会議のジョン・カービー報道官は22日、ホワイトハウスは「ヒズボラとの全面戦争になるのを防ぐべく、できる限りのことをしている」と米ABCニュースに語った。
(forbes.com 原文)