過ちその3:「円満退職」しない
確かに、仕事を辞めるときは、安堵と興奮が入り混じった心境になるものだ。しかし、次へと進む準備ができていようがいまいが、人間関係の大切さを忘れてはならない。この先、自分を雇ってくれる会社は、前職を退職した際の状況を気にするはずだ。そして、もしも好ましくない辞め方だった場合は、そこで雇ってもらえる確率は減ってしまう。
ビジネスの世界は想像以上に狭く、昔の同僚と出くわしたり、前職からの推薦状が必要になったりする場合がないとは限らない。だからこそ、友好的な関係を維持するのが肝心だ。円満退職すれば、チャンスの扉が閉じることはなく、良好な評判も確保できる。
円満に退職する上で大事なのは、キャリアチェンジにあたって、プロとしての姿勢を一貫して保つことだ。ともに働いたチームや上司、さらには、転職活動中に出会った雇用主候補にも、感謝の気持ちを示そう。印象はのちのちまで残るので、前職を辞めるときは、業務を円滑に引き継ぎ、友好的なかたちで退職するように努めよう。
長い目で見ると、成功とは、次の仕事を確保して終わるわけではない。次の職場へと進んだ後も、プロフェッショナルとしてのネットワークを築くことが大事だ。人とつながり合っていれば、新しいクライアント、新しい仕事、新しいメンターなど、さまざまな出会いへのチャンスが開かれる。時間をかけて人間関係を育んでいるうちに、何らかのかたちで報われる日がいつか訪れるだろう。
キャリアチェンジは大きな飛躍であり、興奮と緊張が入り混じるのは当然のことだ。しかし、忘れないでほしい。キャリアチェンジは、自分の未来の舵取りをするチャンスだ。適切な姿勢で臨むことで、キャリアチェンジは、これまでで最もやりがいのある挑戦の一つになるかもしれない。
常に先を見据え、戦略的に事を運び、自分の価値を信じよう。
(forbes.com 原文)