圧電効果で生じる火花放電は、金原子を流体から石英の表面に析出させ、さらなる金の蓄積のための理想的な状態をつくり出している。石英が地殻運動によって繰り返し圧力を受けるのにともない、この金の微視的な層が時間とともに成長することで、当初は金結晶の網状構造を成し、最終的にはより大型の金塊を形成する。
白色石英の母岩と金の結晶の典型的な関連性(David Bressan)
大型の自然金塊が、活発な地殻変動帯や地震で砕けた岩石などに見られる石英脈に付随する場合が多い理由は、この形成プロセスによって説明がつくかもしれない。
「基本的に、石英は自然の電池のような働きをしている。金が電極として地震が発生するたびに、より多くの金をゆっくりと蓄積させていく。今回の研究による発見は、石英脈における大型の金塊の形成に説得力のある説明を与えている」と、ボイジーは結論づけている。
今回の論文「
Gold nugget formation from earthquake-induced piezoelectricity in quartz」はNature Geoscience誌に掲載された。追加資料とインタビューは
モナシュ大学から提供された。
(
forbes.com 原文)