リーダーシップ

2024.09.22 08:00

危機にあっても信頼される「リーダーらしさ」を育むには

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「リーダーシップ・プレゼンス(リーダーの存在感)」という概念が、注目を集めている。よく練られた力強いスピーチを自信に満ちたボディーランゲージとともに披露する政治家や、記者会見で落ち着いた対応をして危機を乗り切るCEO、困難な状況で人々を元気づけて団結させるコミュニティーリーダーなど、存在感のあるリーダーは周囲に良い影響を与える。彼らは冷静さ、明確なコミュニケーション、真正性を兼ね備え、「感情のトリガー」に対する感情的な反応をコントロールしている。

私たちは皆、感情のトリガーを持っている。すなわち、激しい感情的な反応を一瞬で引き起こす言葉や出来事のことだ。残念ながら、こうした引き金となる言葉や出来事は、私たちに不意打ちを食らわせ、即座に衝動的な反応を引き起こす。誰かを意のままに動かしたい人物が意図的にその引き金を引いて、相手の調子を狂わせようとすることもある。

一方、リーダーシップ・プレゼンスを維持する上で重要な要素の一つは、感情をコントロールすることだ。感情的な反応が引き起こされかねない困難な状況にあっても冷静さと真正性を保つことで、存在感が発揮される。

感情のトリガーをなくすことはできないかもしれないが、それに対する反応をコントロールするすべを学ぶことはできる。

存在感の本質:感情のコントロールと真正性

真正性を保ちながら、感情のトリガーをコントロールできれば、リーダーシップ・プレゼンスを増幅させる強力な組み合わせとなる。

真のリーダーは、うわべだけの権威を振りかざすことなく、誠実さ、自己認識、一貫性を体現している。

1. 一貫性と誠実さを示す

リーダーは、感情のトリガーに対して冷静で落ち着いた対応をすることで、自制心と一貫性を示す。

真のリーダーは、引き金を引かれても爆発しない。その反応は価値観に沿って一貫性を保ち、引き金となる出来事や言葉に反応するときも、相手を尊重する気持ちを示し続ける。

彼らの真正性が感情のコントロールと組み合わさることで、誠実さと信頼性を人々に感じさせられるのだ。

リーダーに一貫性があると、人々は先を見通すことができる。こうした予測可能性が、安定した信頼できる「リーダーとしての存在感」を強める。
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翻訳=米井香織/ガリレオ

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