2. 感情に正直でありつつ、衝動的な反応を避ける
存在感のあるリーダーは、引き金への反応をコントロールする一方で、感情を抑え込み、平静を装うようなことはしない。むしろ自分の感情を認め、自分が抱える課題に対して正直でありながら、感情を表現する方法をコントロールする。存在感のあるリーダーは、感情のトリガーに直面したとき、反応する前に立ち止まって考える。これにより脳の理性的な部位が働き、衝動的・感情的な反応を防ぐことができる。
立ち止まって考えた後で、自分の気持ちを表現することはあっても、誰かを責めたり、感情に支配されたりしないよう注意している。
存在感のあるリーダーは、不安定な要素のないオープンな環境をつくり出す。冷静さを保つことで、安定性、信頼性、自制心を示す。
存在感のあるリーダーが困難な状況にあっても冷静に対処することで、リーダーに対するチームの信頼や尊敬はさらに高まる。状況が混乱しているように見えるときでも、リーダーが安心感と予測可能性をもたらしてくれるからだ。
3. 弱さと強さのバランスを取る
リーダーシップにおける真正性とは、適切なときに適切な方法で弱さを見せることだ。存在感のあるリーダーは、何を共有するかを慎重に選んでいる。弱さとは、何もかもを共有することではない。健全な弱さとは、会話や状況に役立つ情報を、よく考えて開示することだ。存在感のあるリーダーは、情報を明かすときでも、聞いた人が対応に困ったり過剰な情報共有と受け取ったりしないよう、関連性のある有益な情報を共有することに気を配る。
健全な弱さとは、感情を認識し、その感情を、会話を止めるのではなく促すために共有することだ。
感情的な落ち着きと弱さを併せ持つリーダーは、敬意を保ちながら人間的なつながりを築くことができる。