ブラックサンダーの原料で児童労働問題を考えた有楽製菓

プレスリリースより

「ブラックサンダー」でおなじみの有楽製菓は、カカオ農家の児童労働問題に対処すべく、2020年から児童労働問題に配慮したカカオ原料への切り替えを行ってきた。同社はそうしたカカオを「スマイルカカオ」と呼んでいるが、この7月、製造する全商品のスマイルカカオ化を達成した。

2019年、「児童労働問題を考える会」を社内に発足した有楽製菓は、2020年3月から児童労働問題解消のための活動を開始し、同年9月にはブラックサンダーとブラックサンダーミニバーのスマイルカカオ化100パーセントを果たした。全商品のスマイルカカオ化は2025年を予定していたが、前倒しの実現となった。

スマイルカカオは、単に児童労働問題に配慮したカカオを買い付けるという受け身の対策ではなく、児童労働問題の解消に取り組む農家を支援する積極的な活動だ。そのため、有楽製菓がカカオ原料を購入する際には、代金に「プレミアム」を上乗せして、農家の現金収入を増やすほか、児童労働撤廃に向けた活動や農業指導による収穫量の増加などに利用してもらっている。

「今後はカカオ産業を持続させるための活動にも力を入れ、作る人も食べる人も笑顔でいられる未来を描いていきます」と代表取締役社長の河合辰信氏(トップ写真中央)は話す。明治や森永など、日本の他のチョコレートメーカーもカカオ農家の児童労働問題解消のためのさまざまな取り組みを行っている。それを思うと、チョコレートが一層甘く感じられる。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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