この急落により、アドビの時価総額は約220億ドル(約3兆円)消失し、約2380億ドル(約33兆3600億円)となった。
アドビは米国時間9月12日、第4四半期の業績見通しを発表し、収益が55億ドル(約7714億円)から55億5000万ドル(約7784億円)の範囲となり、EPS(一株当たりの純利益)が4.63ドルから4.68ドルの範囲になると発表した。これは、EPSが4.67ドル、収益が56億1000万ドル(約7868億円)との市場予想を下回るものだった。
しかし、業績見通しは市場予想を下回った一方で、今四半期の業績に関しては、収益が54億1000万ドル(約7589億円)、調整後のEPSが4.65ドルとそれぞれ市場予想を上回る結果だった。
また、サブスクリプション収益は51億8000万ドル(約7263億円)となり、前年同期と比べ11%増加した。
アドビは今年度に入り3四半期連続で市場予想を上回る業績を上げたが、今回の業績見通しの引き下げにより株価は急落する結果となった。投資会社ウィリアム・ブレアのアナリスト、ジェイク・ロバージは9月13日付けの顧客宛てメモで、アドビは生成AIがもたらした「機会を生かす」ことが出来たため、アドビの「長期的な業績トレンド」に対しポジティブな見方をしていると述べた。
先日、アドビは静止画像から動画を作成する機能を含む、新しい生成AIツールを発表した。4月にFirefly(ファイアフライ)として発表されていたこのツールでは、ユーザーがテキストプロンプトを通じて動画を作成できるだけでなく、カメラアングルや撮影距離の調整などの編集を加えることも可能だ。
(forbes.com原文)