グーグルの最新Pixel 9シリーズスマートフォンは、新しいカメラ機能と、AIを搭載したGoogleフォトの編集マジック機能である「イマジネーション」ならびに「オートフレーム」の2つの独占的なアップデートとともに登場した。
Android Authorityのレポートによると、グーグルは現在、これらのイマジネーションとオートフレームを以前のモデルであるPixel 6、7、8シリーズのスマホにも提供する準備を進めているという。これらの機能はまだユーザーに提供されていないが、グーグルはそれを有効にするための準備をすでに終えている。
このアップグレードの証拠は、アプリ解析の専門家Assemble Debugによって発見された。彼は、これらの古いPixelデバイス向けの新しいGoogleフォトのバージョン内で、イマジネーションとオートフレームへの言及を見つけた。
情報提供者によると、グーグルはAndroidデバイス向けに3つの異なるバージョンのGoogleフォトを維持している。1つはPixel 9シリーズ専用、もう1つは2021年以降にリリースされたPixelデバイス向け、そして最後はそれ以外のすべてのAndroidデバイス向けだ。この2021年以降のPixel向けの2番目のバージョンには、当初Pixel 9シリーズに搭載された新機能のコードが含まれているが、Pixelではない他のAndroidデバイス向けバージョンにはこのコードは含まれていない。これは、グーグルが当面これらの機能をPixelスマートフォンに限定するつもりであることを示唆している。
しかし、グーグルはこれまでにもPixel専用の機能を、より広いAndroidユーザーコミュニティに提供してきた例がある。たとえば、編集マジックは当初Pixel 8シリーズ専用として登場したが、現在はiOSを含むすべてのGoogleフォトユーザーが利用可能だ。同様に、イマジネーションとオートフレームも最終的にはより広いユーザーに提供される可能性がある。これは、編集マジックの多くの処理がクラウド上で行われるため、強力なデバイスを必要としないからである。
イマジネーションとオートフレームとは何か?
まだイマジネーションやオートフレームを試したことがない人向けに、簡単な説明を行おう。イマジネーションでは、写真内の任意の要素を丸で囲み、それをどう変更したいかを説明するテキストを入力すると、編集マジックが生成AIを使ってその部分を描き直し、説明に沿った新しい画像に変えることができる。この機能はとても楽しいものだが、簡単な操作で誤解を招くような画像を作り出す可能性があるため、懸念の声もある。
オートフレームは、生成AIをそれほど楽しくはないがもう少し実用的に使用できる。写真を自動的にトリミングし、傾きを整え、被写体を強調するように再配置する機能だ。場合によっては、画像の端を拡張し、足りない部分を自動的に生成することもできる。この機能は完全に自動で、再配置を手動で調整することはできないが、複数の代替結果から選べる。気に入らない場合は、再度試して別のセットを生成することも可能だ。
また、縦向きの写真を横向きに、もしくはその逆に変更できる場合もある。編集マジックで特定の画像フォーマットを選択できないのは残念だ。個人的にはこれは本当に便利な機能になると思う。
(forbes.com 原文)