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2024.09.25 11:00

約3億ドルの経費削減を可能とするシステム移行を実現 モダナイゼーションに挑んだキンドリルの軌跡

ITインフラの最適化や生成AIの活用などのデジタル分野において、経営層はその先を見極め、正確かつ責任ある決断が求められている。

企業のミッションクリティカルなシステムを支えるキンドリルは「システムの刷新やインフラのモダナイズだけでは事業成長は見込めない」と断言する。


キンドリルは2021年にIBMから独立。グローバルに約8万人のエキスパートを有し、ハイパースケラーをはじめ主要IT企業との戦略的パートナーシップを次々と発表、マルチクラウド環境向けの支援サービスなど事業拡充を行っている。と同時に、わずか2年でIBMのプラットフォームとアプリケーションの使用を終了し、自社にふさわしいIT環境を構築した。

大規模なトランスフォーメーションを実現へと導いた、専務執行役員 インダストリー事業統括本部長 澤口太郎(以下、澤口)と、専務執行役員 プラクティス事業本部長 兼 インクルージョン・ダイバーシティ&エクイティ担当 松本紗代子(以下、松本)の話から、事業成長へとつながる真の改革について探っていく。

経営者はリスクを負う覚悟が必要

澤口は米国本社でグループ・プレジデントChief of Staffを務めていた経験から、ITインフラの運用について「グローバルも日本企業と同じ課題を抱えているが、問題解決に向けた試行錯誤の取り組みが盛んである」と指摘する。

「我々は全60カ国以上を主要10領域に分けて世界の市場を見ています。いずれの市場でもDXの推進に向けた方針策定、計画立案は完了している企業が多いと感じていますが、特に米国は、インフラ(基盤)とアプリケーション(業務)、オンプレミスとクラウドを一体化させ、クラウド上でビジネスをどう動かしていくかの検討、実践を始めているという感触が非常に強い」(澤口)

違いが顕著な例として、澤口は生成AIの活用を挙げる。

「日本でのAIの活用は稟議書を書かせるなどビジネスプロセスのDXが主流ですが、グローバルではAIに積極的に学習機会を与え顧客体験のDXへの提供機会を探している。そのための基幹業務との切り分け、あるいは接続を始めています」(澤口)
さわぐち・たろう◎キンド リルジャパン 専務執行役員 イ ンダストリー事業統括本部長。 2000年に日本アイ・ビー・エ ムに入社。システムエンジニ ア、プロジェクト・マネージャー、 クラウドサービス事業のリーダ ーなどを経てグローバル・チー ムとの協業を経験。キンドリル ジャパン発足に伴い21年9月に 移籍。24年4月より現職。

さわぐち・たろう◎キンドリルジャパン 専務執行役員 インダストリー事業統括本部長。2000年に日本アイ・ビー・エムに入社。システムエンジニア、プロジェクト・マネージャー、クラウドサービス事業のリーダーなどを経てグローバル・チームとの協業を経験。キンドリルジャパン発足に伴い21年9月に移籍。24年4月より現職。

しかし澤口は「DX自体を挑戦するチャンスととらえるほうが前進しやすい」と語る。

「IT予算の約7〜8割が既存インフラの保守に回っているのは海外も同じです。では残りの2〜3割をどう使うのか。例えば、デジタル化やAI化しても費用対効果が低いアプリケーションは現状維持で最低限のアップデートに対応していく。一方で新たにクラウド上に顧客体験を向上させるためのシステムをつくり少しずつ運用を始めていくことで、すでにクラウド上にあるSaaSと組み合わせて新しい事業を創出することなども可能になる。お客様にはIT費用の概念を超えて、デジタル投資としてぜひ生きた投資をしていただきたい。その支援を我々は全力でサポートしています」(澤口)

経営陣の強力なタッグが導いたカスタマーゼロの成功法

生きた投資をするには、どうすればいいのか。キンドリルはまさにそれを実践した企業である。

同社は分社化の際の取り決めで、上場から2年以内にすべてのIBMシステムの利用を終了することが定められていた。とはいえ、継続を願い出ることも選択肢のひとつであったに違いない。だがこれまでのシステムでは自分たちがつくろうとしている組織のあり方には対応できないと考え、無駄がなくスマートで最新のIT環境へと切り替えることに舵を切った。

「我々は本プロジェクトを『カスタマーゼロ』と呼んでいますが、困難の多い意欲的なチャレンジでした。成功のキーファクターとして最も重要だったのは、IT側とビジネス側のトップマネジメントが強力なタッグを組んだこと。CIOを中心に人事、財務、オペレーションのトップがチームを結成し、不退転の決意でコミットしました。同時に会社のありたい姿からアーキテクチャを設計したことがプロジェクトの成功につながったことは間違いありません」(松本)
まつもと・さよこ◎キンド リルジャパン 専務執行役員 プ ラクティス事業本部長 兼 イン クルージョン・ダイバーシティ &エクイティ担当。2003年に 日本アイ・ビー・エムに入社。 日本人女性初となるマネージン グ・ダイレクターを務め、21年 9月のキンドリルジャパン発足に 伴い移籍。24年2月より現職。

まつもと・さよこ◎キンドリルジャパン 専務執行役員 プラクティス事業本部長 兼 インクルージョン・ダイバーシティ&エクイティ担当。2003年に日本アイ・ビー・エムに入社。日本人女性初となるマネージング・ダイレクターを務め、21年9月のキンドリルジャパン発足に伴い移籍。24年2月より現職。

松本はカスタマーゼロを率いるリーダーでもあり、世界中のリーダーと社員がカルチャーを共有する指針となる「The Kyndryl Way」の策定にも携わっている。

松本が言うありたい姿とはこの「The Kyndryl Way」で、進化する、共感する、尽力する、フラット、ファスト、フォーカスの6つの要素で構成されている。

「6つのキーワードは、どんな会社でありたいかを社員全員でディスカッションした結果生まれたものです。また年に2、3回の頻度で、The Kyndryl Wayについて徹底的にディスカッションする場を設け、The Kyndryl Wayの実践によってお客様にどのようなメリットをもたらすことができたのか、チームがどのような成果を上げられたのかを活発に情報交換します。もしマネジメント層がThe Kyndryl Wayに反した場合は社員から指摘を受けるでしょう。普遍的な価値を定めていることで、困難な変革期においてもすべてのメンバーが自信をもって素早く決断を下し行動しています」(松本)

結果1,800以上あったビジネスアプリケーションは360以下になり、人事・購買・請求発注関連アプリケーションは435から2つに。データセンターは54から4つのハイパースケーラー拠点、68あったデータソリューションウェアハウスは1つのプラットフォームに集約された。これにより長期的に2億〜3億ドルの販管費・一般管理費の削減を見込んでいる。

「社会成長の生命線」としての責務

キンドリルはブランドアイデンティティに「社会成長の生命線」を掲げ、コンサルティング、プラットフォーム、共創体験の3つを軸に包括的なサービスを提供。その基盤には「カスタマーゼロ」の知見があり、加えて各国のあらゆる企業とのアライアンスにより顧客に最適なITインフラをサポートする独自のスタイルを構築している。今後の展望について澤口と松本は次のように話す。

「キンドリルは製品ではなく『人』によって幸せをつくる会社です。お客様の未来にコミットするため、ベンダーニュートラルな姿勢はこれからも大切にしていきたい。またキンドリルジャパンとしては、日本に根を張り日本のお客様に向き合っていきます。加えてお客様、当社にかかわらずITにかかわるすべてのエンジニアが輝く機会を設け、デジタル化を推進する人材を増やしていきたい。これによりエキスパート不足の解決に貢献したいと思っています」(澤口)

「人口が減少している日本にとって、1人あたりの生産性は重要な課題です。自動化やインフラの最適化を行う目的は、それによって喫緊の仕事から解放された人材の価値をより高めること。お客様とプロジェクトを進めるなかで、自分たちの社員にスキルをつけ内製化したいという声を多く耳にします。私たちはこうした課題にもともに取り組み、お客様のビジョンにアラインしていく姿勢を大切にしています。これからも常にお客様ファーストで日本の競争力向上につながるよう尽力していきたいと考えています」(松本)

国内クライアントの経営陣を招いたイベント「Executive Circle」を開催

2024年7月19日、国内クライアント約10社の経営陣を招いた「Executive Circle」を、ブルガリホテル東京にて日本で初開催。日本の未来についてニュートラルなオープンディスカッションが行われ、業種の垣根を越えた貴重な交流の場となった。

キンドリルジャパン
https://www.kyndryl.com/jp/ja

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