ローザンヌにある「エリゼ写真美術館」と、東京を拠点とする現代写真のコレクティブ「TOKYO PHOTOGRAPHIC RESEARCH」、在日スイス大使館の共同開催として実現する本展覧会では、スイス人アーティスト3名と日本人アーティスト3名、計6名の写真家の作品を展示する。
人々がスイスと日本に対して思い描く共通のイメージ
スイスと日本に対して、人々が思い描くイメージは近いのではないだろうか。清潔で、正確で、先進的。「絵画のような田園風景と、高度に進歩した技術工学や医療が共存し、観光都市としての魅力にあふれ、安全で、信頼できる」と、共通項は多いように思われる。完璧にすら見えるこれらのイメージは、果たして現実の鏡なのか? その断片をとりまく社会の姿とは、実際にはどのようなものなのか?
本展覧会では、スイス人アーティストのエスター・ヴォンプロン、マキシム・ギュイヨン、デルフィーン・バーティンと、日本人アーティストの安藤瑠美、児嶋啓多、小山泰介、計6名の写真家の視点を通じて、スイスと日本のイメージを育む文化的な源泉、その根底にある神話、さらには物語のダイナミズムを探求し、現代社会が持つ矛盾や課題について問いかける。
9月13日には、本展覧会のキュレーターとアーティストが登壇するオープニング・トーク&レセプションが、9月16日には、デザインエンジニア/東京大学教授の山中俊治と、アーティストのマキシム・ギュイヨンによるトークイベントも開催される。