ボランタリー・カーボンクレジットの市場は、2021年に約20億ドル(約2860億円)規模に成長した。しかし、ここ数年で一部のプロジェクトが過大なクレジットを発行していたり、実際にはCO2を除去していなかったり、あるいは人権侵害の疑いに関与していたことが明るみに出た。英紙ガーディアンの報告によると、これらの問題を受けてカーボンクレジットの価値は昨年、劇的に下落した。バイデン政権は今年5月、複数の大手企業がカーボンクレジット市場から撤退したことを受けて、この市場の信頼性を高めるためのガイドラインを発表した。
フローカーボンのトークンは、リタイアされていない認証済みのクレジットのみを裏付けにすると述べており、トークンの所有者のみがそのオフセットを行えると主張していたが、Verraからの警告がそのローンチの障害となり、2022年1月の立ち上げは延期された。そして同年5月にVerraは、無効化されたクレジットのトークン化を完全に禁止し、「詐欺を防ぎ完全性を維持するための解決策」を模索すると発表した。
その2カ月後、フローカーボンCEOのダナ・ギバーはウォール・ストリート・ジャーナル紙に対し「ローンチが最終的に一時停止された」と語った。
ニューマン夫妻は、2019年にウィーワークの上場が中止された際に10億ドル(約1430億円)を慈善活動に寄付すると発表し、「2000万エーカー以上の無傷の熱帯雨林の保護に資金を提供した」と主張したが、その場所については明らかにしなかった。
ニューマンは2022年に、フローカーボンと似た名前のFlow(フロー)と呼ばれる不動産スタートアップを設立し、関係者の間では両社が将来的に提携するのではないかという憶測が流れた。しかし、フローカーボンは、両社の間に協力計画はないと述べている。
(forbes.com 原文)