宇宙

2024.09.10 17:00

水星とレグルス、月とアンタレス、北斗七星を見よう 今週の夜空

Getty Images

水星としし座の1等星レグルスが大接近し、さそり座の1等星アンタレスと上弦の月が南の空で共演する。おとめ座の1等星スピカと金星が仲良くきらめき、北天にカシオペヤ座と北斗七星が輝く。9月第2週の夜空の見どころをまとめた。

9月10日(火):水星とレグルス

日の出の30分ほど前に東の空を見ると、しし座で最も明るい星レグルスのすぐ近くに、水星が小さな赤い点のように見える。レグルスは、太陽の天球上における通り道である黄道上にあり、月や太陽系惑星と夜空でランデブーすることの多い4つの明るい星のひとつだ。

9月10日(火):月とアンタレス

同じく9月10日は、輝面比47%の半月が、さそり座で最も明るい星アンタレスの近くに輝いている。日没後に南の空を見てみよう。

アンタレスは太陽の12倍の質量を持つ赤色超巨星で、宇宙でも最大級の星のひとつだ。もしも太陽系の太陽と置き換えたら、木星の軌道あたりまで覆ってしまうだろう。双眼鏡で見ると、オレンジがかった赤色をしているのがよくわかる。その色合いと、2年2カ月ごとに火星と接近することから、「火星の敵」の異名をとる。

9月11日(水):上弦の月

太陽の光が月の半分を照らし、地球から見るとちょうど半円に見える。上弦の月のころは夜の早い時間帯から月明かりで空がとても明るくなるので、星を眺めるには向かない。それでも星空を観察するのであれば、あまり明るくない星座は探さないことだ。また、満月が近づく今後1週間は、月が一晩中輝いているため暗い夜空を期待してはならない。

上弦の月(Shutterstock.com)

上弦の月(Shutterstock.com)

9月13日(金):金星とスピカ

マイナス3.9等の金星が、西南西の地平線近く、おとめ座で最も明るい1等星スピカのすぐそばに見える。

9月14日(土):カシオペヤ座

北北東の空に、W字型のカシオペヤ座が輝いている。5つの星がわかりやすい形状で並んでいるので、すぐ見つかるだろう。カシオペヤ座は北極星を中心に回っている周極星座で、北半球の夜空にいつも見えているため、方角・時刻・季節を知る手がかりとして便利な存在だ。

今週の星座:北斗七星

北北西の方角に、北斗七星が見える。7つの星の並ぶ形状から、アメリカ英語では「Big Dipper(大ひしゃく)」、イギリス英語では「Plough(すき)」と呼ばれる。ひしゃくの柄の先端にある星はアルカイド(おおぐま座イータ星)、器(合)の端にある星はドゥベ(おおぐま座アルファ星)と名づけられている。

カシオペア座と同様に周極星座で、北の夜空で北極星を挟んで反対側に位置し、ともに北極星の周りを24時間かけて1周する。北斗七星が日没後に北の低空の地平線近くに見えるようになると、そろそろ夏から秋へと季節が変わる合図だ。英語では一般的な句動詞にかけて「spring up, fall down」という春・秋の北斗七星の位置を示す表現がある。

カシオペヤ座と北斗七星(Shutterstock.com)

カシオペヤ座と北斗七星(Shutterstock.com)

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forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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