働き方

2024.09.16 11:15

「疲れたら会社を休む」は理解できますか

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疲れたら会社や学校や家事を休むのは当たり前、と思えない人が世の中にはいる。そうした人が企業のトップだったら、部下はやりきれない。そんなのは昭和的な根性論を捨てきれない古い感覚の持ち主だから、やがて淘汰されると思いきや、どうしたことか今年は増加に転じている。
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休養に関する研究や「休養学」にもとづく社会リテラシー向上のための活動を行う一般社団法人日本リカバリー協会は、2017年から「ココロの体力測定」と題した大規模なインターネット調査を行っているが、今年はそこから「日本人の休養意識」を分析し、結果を発表した。それによると、「疲れたから休む」ことを理解できる人、状況によっては理解できる人、できない人の割合は2021年からほとんど変化がない。比率は、「状況によっては理解できる」が5割強でもっとも高く、理解できない人、できる人の順となっている。

2021年から理解できる人はわずかに増えている。だが、理解できない人が2021年から2023年にかけて減ったにもかかわらず、2024年は再び1パーセントほど増えてしまった。大した数字ではなさそうだが、なかなか減らない現状が見てとれる。

男女別では、男性は理解できない人が多く、できる人を約1割上回っていた。女性は理解できる人が男性よりも多いが、それでも理解できない人を0.5パーセント上回る程度だ。年代別では、50代から理解できない人が理解できる人を上回る。70代ではその比率の差は3割近くにのぼっている。

職業別では、理解できない人の割合がとくに高いのが、経営者と役員、自営業となった。厚生労働省などの調査を見ると、経営者や役員の高齢化が進み、50代以上が約7割を占めている。とくに自営業者はその傾向が強く、疲れ休むことに理解のない人たちが組織を管理している可能性は高い。
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文 = 金井哲夫

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