3日の早朝に、トランプが政府の機関の監査役に彼を検討していると報じたワシントン・ポスト紙の記事に関するX(旧ツイッター)の投稿に反応したマスクは、「待ちきれない」と投稿した。
マスクが実際にトランプ政権の職務を任されるかどうかは不明だが、両者はここ数カ月の間に、その可能性について何度かコメントしている。
5月にマスクは、ホワイトハウスの諮問役として検討されているという報道を否定し、Xの投稿で「そのような話し合いは一切なかった」と述べていた。しかし、トランプは、8月初旬のXのライブインタビューで、マスクに政権内の役割を与える意思があることを示唆し、マスクもこれに「喜んで応じる」と述べていた。
さらに、8月下旬にトランプは、マスクを閣僚に起用する意志があると述べたが、彼にはそのような時間はないだろうと付け加え、その代わりに彼を、政府にアイデアを提供する「相談役」に起用する可能性を示唆した。
一方でマスクは、広範な民間事業への関与により、公職に就くことはできない可能性が高い。政府の役職に就くことを目指す起業家は通常、利益相反を避けるために株式や所有権を売却するが、マスクがテスラやスペースX、Xなどの企業の莫大な持ち株を売却した場合には、大規模な混乱が生じることになる。
マスクとトランプの関係は、常に友好的なものではなかった。2016年の選挙戦のさなかに、マスクはトランプが「大統領にふさわしくない」と発言し、その後、大統領のビジネス諮問委員会の2つに参加したが、後に辞任していた。
また、2022年にマスクがツイッターの買収を試みていた際にトランプは、マスクを「でたらめな人間」と呼び、彼がツイッターを買収することが絶対に不可能だと述べていた。これに対しマスクは、トランプが引退すべき時が来たと述べていた。
その当時、マスクは、トランプが2024年に再び大統領選に出馬するには高齢すぎると述べ、フロリダ州のロン・デサンティス知事を支持していると語った。しかし、同年にマスクは、以前に禁止したトランプのツイッターのアカウントを復活させた。
それ以来、2人のつながりは何度か報じられており、ニューヨーク・タイムズ紙は3月に2人が会ったと報道し、ワシントン・ポスト紙は昨年、2人がトゥルース・ソーシャルの買収の可能性について話し合ったと報じた。
そして今年7月、マスクはトランプの大統領選への出馬を支持した。それ以来、トランプはXでライブインタビューに応じ、マスクはトランプの対立候補のカマラ・ハリス副大統領を繰り返し攻撃し、トランプのスーパーPAC(特別政治活動委員会)の立ち上げを手伝ったと主張した。
(forbes.com 原文)