騒音元は空室⁉
「隣の部屋がうるさいので注意してくれ!」と苦情を言われ、部屋割り表を見ると両隣は空室、もしくはチェックイン前なんてことはザラにあります。別に心霊的な怖い話をしようとしているわけではありません。つまり、音がどこから鳴っているのかを判断するのはとても難しいということなんです。
特に衝撃音。ドンドン、ゴンゴン、ガンガンといった低音の衝撃音はどこから伝わっているかを特定するのが非常に困難です。壁・床・天井、躯体を伝わる音は意外な場所が発生源だったりします。
極端な例で、真上の部屋の音がうるさいと苦情があったので、調べて発生元を突き止めてみると真下の部屋だったこともあります。
これはマンションも同じで、部屋の特定が容易ではありません。
そして、この低音の打撃音は建築基準法の水準をクリアしていてもけっこう遠くまで響きます。防音なんて基準以上であっても現実にはうるさいのです。
近隣の部屋のテレビの音がうるさい。話し声がうるさい。足音がうるさい。笑い声がうるさい。と注意を依頼された場合、スタッフは実際に何号室が騒音元なのか?加えて実際に注意すべきほどのうるささなのか?を確認しに行きます。
面倒なのがダブルクレームです。騒音発生源の部屋に注意を入れると、
「俺は絶対に苦情を言われるような音は出していない。ごく普通に過ごしているだけだ!」
と激怒されるのです。
フロントは苦情主と騒音主のカンカンになった両者に怒鳴られるのです。
騒音主は注意を受け入れられない方が多いです。なぜなら、配慮出来る人は最初から気を付けるからです。そもそもクレームの原因を発生させません。