サービス

2024.09.11 16:45

生成AIがメールの返信を瞬時に作成 おことわりや謝罪も丁寧に

Getty image

Getty image

時間もとられるし気を遣うメールの返信業務を生成AIが肩代わり。そんなありがたいサービスが登場した。Chromeの拡張機能として、Gmailの返信を瞬時に作成してくれる。そんな簡単にいくものかと思うかもしれないが、使ってみるとけっこう驚く。

業務アプリの受託開発などを行うWizzは、Chrome拡張機能「WizReply」(ウィズリプライ)をリリースした。公式サイトでアカウントを作成し、Chrome Extensionをインストールすれば、受信トレイで開いたメールの下に返信用のボタンが現れる。返信したいメールに対して、「前向き」、「拒否」、「謝罪」のいずれかのトーンを決めてから「生成」ボタンをクリックすると返信の文章が作成される。

実際に試してみた。Google PlayからGoogle Oneの更新のお知らせが来ていたので、これに「前向き」な返信を作成した。その結果は……

Google株式会社
Google Play サポートチーム様
お世話になっております。
この度は、Google One(100 GB)の定期購入に関するご連絡をいただき、誠にありがとうございます。自動更新の通知を確認いたしました。
現在のところ、Google Oneのサービスには大変満足しており、引き続き利用させていただく予定です。今後も引き続き、便利で高品質なサービスを提供していただけることを期待しております。
また、何か問題が発生した際には、Google Play ヘルプセンターを利用させていただきます。引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
(改行は省略)

というもの。続けて「拒否」を選択して生成した。

この度は、Google One(100 GB)の定期購入に関するご連絡をいただき、誠にありがとうございます。サービスのご提供に感謝申し上げます。
しかしながら、現在の利用状況を鑑み、今回の定期購入の更新を見送らせていただくことにいたしました。解約手続きはGoogle Playの[定期購入]セクションにて行わせていただきます。
今後、再度サービスの利用を検討する際には、改めてご連絡させていただきます。引き続き、貴社のサービスの発展をお祈り申し上げます。
(宛名、挨拶、改行は省略)

という感じ。さらに、「サービスに不満がある」との「指示」を加えて「拒否」をすると……

お世話になっております。Google One(100 GB)の定期購入に関するご連絡をいただき、ありがとうございます。
しかしながら、サービスの利用に関していくつかの不満があり、現時点での自動更新を継続することは難しいと判断いたしました。具体的には、ストレージのパフォーマンスやサポート対応において期待していた水準に達していないと感じております。
そのため、2024年9月25日の自動更新をキャンセルさせていただきたく存じます。解約手続きはGoogle Playの[定期購入]セクションから行う予定です。
今後、サービスの改善が見られた際には、再度利用を検討させていただく可能性もございますので、その際はどうぞよろしくお願いいたします。
(宛名、挨拶、改行は省略)

となった。このとき、宛名に自分の名前が入るというちょっとしたポカはあったものの、それなりの本文が1秒も待たずに書き上がるのは助かる。業務メールではなく、親戚のおじさんから「親の面倒を見ろ」みたいなうんとプライベートなメールが来たと想定して返信を作成してみたが、それも見事に対応してくれた。そっけない感じになるが、面倒なメールにはむしろちょうどいいかもしれない。

同社は今後、営業活動での日程調整支援や、Salesforceとの連携で返信文をパーソナライズしたり、会社のナレッジベースと連携して顧客の質問に対応できるように発展させていくとのことだ。現在は1カ月間のお試しができる。利用料金は1カ月3000回まで使えて5ドルとなっている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事