6月に発表されたFOMC自体の金利見通しでは、最もタカ派の見方では、2025年時点の金利が4%に近づくとしている。しかし、FOMCの中期的な金利予測は、3%をやや下回る程度とされており、このあたりの数字が、政策立案者が考える中立金利(実際の生産量が潜在的な生産量に一致するときの実質金利)であることを示唆している。
今後予想される動き
政策金利は、2023年7月に最後の利上げを実施したのち、高水準を維持して来たが、金融市場と政策立案者、どちらの見解によるとしても、9月18日には確実に引き下げられることになりそうだ。しかし、年内にどれほどのペースで利下げが行われるかという問題に関しては、見方は分かれている。金融市場は、2024年内の利下げ幅はかなりのものになると予測しているが、政策立案者の側は、今のところあらゆる選択肢を取り得るとの姿勢だ。残念ながらこれは、経済データ(特に、労働市場に関するもの)がさらに弱含みで推移するという市場の予想を示すものかもしれない。
(forbes.com 原文)