SamMobileによると、サムスンのQuantum5は「韓国で発売されたGalaxy A55の特別セキュリティ版」で、スイスのID Quantique(IDQ)の超安全なチップを搭載している。このチップの量子鍵配送技術は「量子コンピュータが現在使われている旧来の暗号化アルゴリズムのほとんどを脆弱にする量子時代においても、機密データを長期的に保護する」ことを保証するものだ。
このスマホはSK Telecom(韓国最大の携帯電話事業者)と共同で開発・発売されたため、地理的な制限がある。「量子安全」チップは、生体認証情報や認証情報などの機密情報を保護するために設計されているが、オンラインバンキングやその他の特に脆弱なプロセスもより良く保護することができる。「真の乱数生成プロセスとSamsung Knox(サムスン・ノックス、ギャラクシーデバイス向けに開発された包括的なセキュリティプラットフォーム)を組み合わせることで、セキュリティが向上する」のだ。
IDQは「今日のモバイルバンキング、個人の健康データの記録、オンライン購入から、専門的なアプリケーションや多要素認証までを含むデジタル活動により、携帯電話は金融、健康、ビジネス、個人情報の宝庫となり、エッジ(端末)でのセキュリティの必要性が高まっている」と説明している。
さまざまなテーマを混同しないようにする必要がある。今回の技術は、他で発表されているような本物のポスト量子暗号化(真の量子コンピュータ対応暗号化)と同じものではない。しかし、量子乱数生成器(QRNG)チップセットを導入し、他のデバイスに展開されているのと同じGalaxy AIハードウェアを補完する強力な進歩だ。
これは(韓国のみで販売される)IDQチップを搭載したGalaxy携帯の第5世代であり「IDQのQRNGチップが予測不可能な真の乱数を生成することで、金融アプリからソーシャルメディアアプリ、ゲームに至るまで、サービスアプリのログイン/認証/支払い/ロック解除/OTP生成プロセスを保護し、ユーザーに強力な信頼を提供する」のだ。
この追加の保護層は重要だが、真の量子暗号化の極端な現実は将来のリスクから保護することである。そのリスクとは、今日の暗号化されたデータが途中で捕捉され、将来量子コンピュータがそれらの暗号化プロトコルを破り、そのデータを解読できるようになるまで保存される可能性があることだ。機密メール、メッセージ、ファイルにとっては大きな影響があるが、リアルタイムの取引にとってはそれほど重要ではない。