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2024.09.02 11:00

世界最大の「海賊版ストリーミング」組織が摘発、ベトナムで

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ベトナム政府と映画スタジオの団体のクリエイティビティ・アンド・エンターテインメント同盟(ACE)は8月29日、ベトナムを拠点とする世界最大の海賊版ストリーミング組織を摘発したと発表した。

このグループには悪名高い海賊版サイトのFmoviesをはじめbflixzやflixtorz、movies7、myflixer、aniwaveなどが含まれており、月間の合計アクセス数が3億7400万件近くに達する世界最大の海賊版グループとされている。

映画業界の団体のモーション・ピクチャー・アソシエーション(MPA)の会長兼CEOで、ACEの会長のチャールズ・リフキンは今年初め、これらのサイトのトラフィックの約3分の1が米国からのものだと述べていた。

「Fmoviesの摘発は、映画業界の関係者や世界中のクリエイターコミュニティにとっての大きな勝利だ。ACEのリーダーシップと、ハノイ市警察のパートナーシップのおかげで、我々は犯罪行為に対抗し、クリエイターの権利を保護している」とリフキンは声明で述べた。

データ分析会社SimilarWebによるとFmoviesは、2023年のピーク時にテレビや映画、ストリーミングのカテゴリーで11番目に人気のあるサイトで、世界のすべてのウェブサイトの中で280番目に人気のあるサイトとなっていた。

同サイトは、2017年から2023年にかけて米通商代表部(USTR)の「悪名高い市場」のリストに掲載され、昨年は「主要な海賊版オペレーションに使用される60以上の関連ドメイン」が存在するとされていた。

ベトナムは長年にわたり海賊版サイトの拠点となり、2018年に摘発された123Moviesなどのサイトをホストしていた。在ベトナム米国大使のマーク・E・ナッパーは、「知的財産権の強化は、米国とベトナムの包括的パートナーシップの重要な要素だ」と述べた。

米国議会で2011年に提案された海賊版の取り締まり法案は、テクノロジー企業や言論の自由の擁護団体からの反発を受けて、法制化が頓挫した。しかし、今年初めにリフキンは、映画会社が議会のメンバーと協力して類似の法案を提案し、著作権者が侵害サイトの削除を要求できるようにすることを望んでいると語っていた。

海賊版の調査を行うMUSOとコンサルティング会社Kearneyの最新レポートによると、世界の海賊版の動画サイトへの訪問数は昨年、1410億回を突破し、主要なトラフィックの供給源は米国とインドだった。海賊版動画は、米国経済に年間292億ドルから710億ドル(約10兆円)の損失を与えているとされている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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