F-16の損失がいつか出ること自体は避けられないことだった。しかし、損耗の著しいウクライナ空軍が、F-16をその最初とみられる戦闘出撃で失うというのはたいへん痛ましい。
F-16の初損失はウクライナ上空での空中戦の激しさをあらためて浮き彫りにした。メスの操縦する機体は、ロシアによる過去最大の空襲が続いていた間、おそらく未明のうちに、低空を飛ぶ巡航ミサイルと交戦中に墜落した。
ロシアがウクライナに対する戦争を拡大してから2年半の間に、ウクライナ空軍は固定翼機を100機近く失った。これは戦争拡大前の配備数のおよそ3分の2に当たる数だ。ウクライナ空軍はこれらの損失を、修復した古い機体や、F-16を含め、支援諸国から供与された余剰の機体で補ってきた。
ウクライナ空軍は今後も月に数機のペースで固定翼機を失うと予想される。F-16がさらにウクライナに到着し、戦闘に加わるにつれて、F-16が墜落したり、撃墜されたりする事例がさらに出てくるのも避けられないだろう。
(forbes.com 原文)