プーチンは、米国がベトナム戦争で犯した過ちの多くをなぞっているようだ。例えば、国民に正直に伝えることなく戦争を始め、戦時経済への転換を遅らせている。ウクライナ侵攻は本当の戦争ではなく「特別軍事作戦」にすぎないという婉曲的な表現は、プーチンが意図的に国民を混乱させていることの一例だ。
残念ながら、元米大統領リンドン・ジョンソンが遅くに気づいたように、敵による「特別軍事作戦」の鎮圧はうまくいっていると一国の指導者が国民に嘘をつき続けている間、経済の法則は言葉だけでは揺るがない。したがって、ロシアは長期的に1%に満たない成長率しか見込めず、エネルギー販売の収入減により生産活動に必要な資金が不足すると予想される。
全体として、ロシアの未来図はバラ色ではない。南西部クルスク州、そして今回モンゴルから届いたニュースは、プーチンが軍事力でもってウクライナを制圧しようという試みにおいて大きな誤算をしたことを改めて示している。
(forbes.com 原文)