中内:実際、リソースが限られるなかで選択と集中の真逆を行っているところはあるので、投資家の方から「コンサルとSaaSのどちらかに集中したら」と言われたことはあります。でも、本質的なのは自分たちが提供する価値が、最終的にお客さんの売り上げを伸ばしているかどうか。最近はSaaSとBPOの両方をやるBPaaSの会社も増えてきて、実際の業務プロセスまで入りこまないと価値を提供できないよね、という流れになってきました。
山崎:SALESCOREの売り上げはT2D3(3倍、3倍、2倍、2倍、2倍と毎年伸ばす成長曲線)以上の速度で伸びているし、SaaSと高度な人的サービスを一体で提供するような潮流も生まれてきて、時代が追いついてきた感覚です。世の中の多くのSaaSがコスト削減のための業務効率化に向いているのに対して、SALESCOREはお客さんの売り上げが増えるというアップサイドがあるので、成果を出し続けていれば、報酬も増やしやすい。
中内:予算を取りやすい面はありますが、単純に文化を変えることが本質的でインパクトがあると思っています。創業時に掲げた、時価総額で兆単位の会社をつくるという目標を37年までに実現したい。
山崎:ひとりの投資家として、この逆張り戦略が正しかったことを一緒に証明していきたいと強く思います。
やまざき・りょうへい◎B Dash Venturesディレクター。博報堂DYグループ上場子会社のユナイテッドでコーポレート担当役員として経営管理・本体投資・M&Aを管掌。その後、同社傘下で金融事業会社を立ち上げ、上場会社に売却。2021年より現職。
なかうち・たかと◎SALESCORE 代表取締役。2014年、新卒でディー・エヌ・エーに入社。ゲーム事業のプランナー、ディレクターを担当。2018年12月にBuff(現SALESCORE)を創業。セールスイネーブルメントのSaaSとコンサルティングを展開。