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欧州

2024.08.28 12:30

グーグルのPlayストアは「支配的地位の濫用」、英国で集団訴訟

Getty Images

支配的な地位を濫用したとするグーグルへの集団訴訟を英国の学術界が主導している。グラスゴーにあるストラスクライド大学のバリー・ロジャー教授は、グーグルがアプリ配信における競争を阻害し、Androidアプリの開発者に対して過剰な手数料を課していると主張している。

英国の競争審判所(CAT)で起こされたこの集団訴訟は、数千人のAndroidアプリ開発者に対して最大10億4000万ポンド(約1970億円)の損害賠償の支払いを求めている。

ロジャー教授は、グーグルが英国のアプリ開発者がAndroid向けのアプリを市場に出す唯一の手段として、同社のGoogle Playストア(以下、Playストア)の利用を強制していると主張している。この訴訟はまた、グーグルが支配的地位を利用して開発者に対し、コンテンツ売上の最大30%にのぼる「過剰で不公正な手数料」を支払うよう要求していると主張している。

「急速に拡大するデジタル経済においては、公平性と機会均等の原則が重要であり、反競争的行為の被害者には、効果的な救済が提供されなければならない。私は、グーグルのようなハイテク大手が小規模なビジネスを排除することを許してはならないと考えている」とロジャー教授は述べている。

この最新の訴訟は、欧州委員会や英国の競争市場庁(CMA)や米国議会など、世界の当局によるグーグルのPlayストアへの厳しい監視に続くものだ。英国のCMAは先日、グーグルのアプリストアに対する3年間の調査をひとまず終了したが、これは物語の終わりではないかもしれないと警告した。CMAは、グーグルがPlayストアを利用するアプリ開発者に、同社の決済システム以外の支払いオプションを使用できるようにするというコミットメントを却下し、その変更が十分でないと述べていた。

一方、グーグルは現在、英国で8件の競争法関連の訴訟に直面しており、そのうちの1件は広告管理プラットフォームのConnexity UKによるもので、ここでも同社の支配的地位の濫用が指摘されている。

「グーグルは、世界で最も強力な企業の一つであり、世界中の規制当局は、Playストアの慣行が有害であると考えている」と、この訴訟を主導するGeradin Partnersの創設者は主張し、英国の開発者の救済措置を求めている。

これに対しグーグルの広報担当者は、「この訴訟は、AndroidとPlayストアが提供する利益や選択肢を無視している」と反論している。

「Androidは、複数のアプリストアやサイドローディングを許可しており、他のプラットフォームにはない柔軟性を通じて開発者が成功するビジネスを築くことを可能にしている。当社の手数料は、主要なモバイルプラットフォームの中で最も低く、開発者の99%は15%以下のサービス料を適用されている」とグーグル側は述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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