ウクライナ軍の戦力組成などの動向を細かく追っているウェブサイト「ミリタリーランド」(MilitaryLand.net)は、ウクライナ陸軍の新編第160独立機械化旅団の新兵らが訓練を受ける様子とされる写真を入手した。同サイトによると、これら160番台の新たな機械化旅団の人員は国外在住のウクライナ人から集め、訓練も外国で訓練を行うことになっている。
第160機械化旅団はポーランドで訓練中と伝えられている。
ウクライナ軍による複数の新たな旅団の編成には2つの条件がある。1万人超ともみられる新兵を動員できることと、外国からの軍事援助を引き続き確保できることだ。新旅団の人的戦力は動員で賄われ、その重装備の大部分はおそらく支援国から調達されることになる。
ウクライナ軍による直近の旅団増設は3カ月ほど前に完了していた。陸軍が昨年秋以降、4個機械化旅団と5個歩兵旅団、1個猟兵旅団の計10個旅団を編成した。
このうち歩兵旅団は最も軽量級で、主にトラックで移動する。猟兵旅団はトラックのほかに軽装甲車も使用する中量級の部隊だ。最も重量級なのが機械化旅団で、装軌もしくは装輪の装甲車両に乗り、少なくとも12両の戦車を配備された中隊が置かれるのが普通だ。
今回、160番台の機械化旅団が何個編成されるのか、またそれらがどのような旅団になるのかは不明だ。前回の旅団増設が参考になるとすれば数は10個かもしれない。
10個旅団を編成するには書類上、人員が2万人必要になる。意見が分かれるなかで制定され、5月18日に発効したウクライナの動員法では、動員の対象年齢が27歳から25歳に引き下げられたほか、動員逃れを防ぐための罰則が設けられ、志願兵へのインセンティブが拡充された。ウクライナはこれによって、現在100万人規模の軍を50万人拡大することを目指している。