北米

2024.08.26 13:30

米外食業界のスター「CAVA」の株価が急上昇、NVIDIAを超える勢い

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急成長を続ける米国のファストカジュアル系レストランチェーン「CAVA(カヴァ)」の株価は8月23日、史上最高値を記録した。地中海料理にインスパイアされたボウルやピタサンドを提供する同チェーンは、2023年6月の新規株式公開(IPO)以来、驚異的な株価の上昇を見せている。

カヴァの株価は、23日に約20%上昇し、史上最高値の122ドルを記録した。この上昇は、同社が22日の取引終了後に発表した第2四半期の売上高と利益がアナリストの予想を上回り、年間の業績見通しを大幅に上方修正したことを受けてのものだ。

ウェドブッシュ証券のアナリストのニック・セティアンとマイケル・シミントンは、カヴァの上方修正された業績予測が依然として「慎重」であり、さらなる成長の余地があると指摘した。また、TDコーウェンのアンドリュー・M・チャールズが率いるチームは、カヴァの目覚ましい四半期の業績の一因が、6月に追加されたステーキメニューにあると述べている。

カヴァの株価は23日、米国の上場企業3000社を追跡するラッセル3000指数のすべての銘柄の中で3番目に大きな上昇率を記録した。

ワシントンD.C.を拠点とするカヴァの株価は、IPO価格の22ドルから460%以上の上昇を見せており、過去14か月間の上昇率は、S&P500のトップ銘柄であるエヌビディアの上昇率の200%を大きく上回っている(カヴァはS&P500の構成銘柄に含まれていない)。

23日の株価の上昇で、約140億ドル(約2兆円)に達したカヴァの時価総額は、高級ハンバーガーチェーンのシェイクシャック(時価総額47億ドル)とサラダチェーンのスイートグリーン(同43億ドル)の合計をほぼ30%上回っている。

カヴァの店舗数は、第2四半期末時点で341店舗で、時価総額に基づく1店舗あたりの価値は4100万ドルと、メキシコ料理チェーンのチポトレの2100万ドルやスイートグリーンの1800万ドルを大きく上回っている。

レストラン業界のアナリストは、カヴァの見通しを語る際に、テック業界のアナリストが生成AI分野のスター企業であるエヌビディアの成長見通しを語るのと似たトーンで話す場合がよくある。TDコーウェンのチャールズは、カヴァを「デジタルの優位性を持つカテゴリリーダー」に位置づけ、同社の店舗数が2025年第2四半期までに398店舗に増加し、2032年までに1000店舗を超えると予測している。

2010年に設立されたカヴァは、2006年のIPO以来6000%以上の株価上昇を記録した時価総額が700億ドル以上のチポトレに次ぐ企業であることをウォール街に証明しようとしている。今年はファストカジュアルフード株が驚異的な強さを見せており、チポトレの株価は約20%、シェイク・シャックの株価は50%以上、カヴァとスイートグリーンの株価は200%以上上昇している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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