それによると、まず物件購入者に対し、書類(契約書)はどのようにやりとりしていたかについて、「対面(手渡し)」が85.8%、「郵送」が7.3%、「メール」が2.8%と続いている。それに対して希望は、順位こそ変わらないが、「郵送」が13.0%、「メール」が6.1%と増加している。
続いて、賃貸の人に対し同様の質問をしたところ、契約時は物件購入者と大きくは変わらないものの、更新時は「郵送」が54.0%でもっとも多く、解約時では「対面(手渡し)」が49.8%でトップなものの、契約に比べて「郵送」や「メール」の割合が増えている。希望としては、購入者よりはオンライン化を希望する割合が増えており、更新や解約時などは、より手軽さを求めているようだ。
一方、著名・捺印については、電子サインで行った人は購入者が4.5%、賃貸が9.6%と1割に満たない。希望としては、賃貸のほうが電子サインに前向きで、特に更新や解約時はその傾向が強い。
不動産とのやり取りで面倒だったこととしては、購入者は「契約に関する書類のやり取り」で27.2%、賃貸は契約が「手続きのためだけに不動産会社に足を運ぶこと」が34.9%でトップ。更新時は、「書類に手書きで記入すること」が25.0%、解約時は「営業時間内に不動産会社に連絡すること」が20.3%だった。
手続きの中でオンライン化してほしい部分としては、購入者は「不動産会社への連絡」がトップで21.9%。賃貸では契約時と更新時は「書類の返送」がトップでそれぞれ31.5%、33.2%だが、解約時は「署名・捺印」(33.0%)がトップとなった。
何度も不動産会社へ足を運ぶのは面倒だし、それをオンラインで済ませるのであれば、時間の節約にもなり非常に便利に感じるだろう。現状はまだまだのようだが、オンライン手続きを売りにすれば、不動産の選び方も変わってくるのではと思う。
出典:アットホーム「書類のオンライン化・電子サインに関する実態調査2023」より