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2024.09.02 17:45

不動産賃貸、3割の人が契約のオンライン化を希望

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ビジネスにおいて、契約書を初めとする書類をオンライン化し電子サインにより契約するということも少なくなくなってきている。そうした中で、賃貸物件を契約・更新する際は、依然として紙ベースで対面、もしくは郵送で対応するケースがほとんどだ。そんな状況に対して、不動産情報サービスのアットホームが「書類のオンライン化・電子サインに関する実態調査2023」を公表している。

それによると、まず物件購入者に対し、書類(契約書)はどのようにやりとりしていたかについて、「対面(手渡し)」が85.8%、「郵送」が7.3%、「メール」が2.8%と続いている。それに対して希望は、順位こそ変わらないが、「郵送」が13.0%、「メール」が6.1%と増加している。

続いて、賃貸の人に対し同様の質問をしたところ、契約時は物件購入者と大きくは変わらないものの、更新時は「郵送」が54.0%でもっとも多く、解約時では「対面(手渡し)」が49.8%でトップなものの、契約に比べて「郵送」や「メール」の割合が増えている。希望としては、購入者よりはオンライン化を希望する割合が増えており、更新や解約時などは、より手軽さを求めているようだ。

一方、著名・捺印については、電子サインで行った人は購入者が4.5%、賃貸が9.6%と1割に満たない。希望としては、賃貸のほうが電子サインに前向きで、特に更新や解約時はその傾向が強い。


不動産とのやり取りで面倒だったこととしては、購入者は「契約に関する書類のやり取り」で27.2%、賃貸は契約が「手続きのためだけに不動産会社に足を運ぶこと」が34.9%でトップ。更新時は、「書類に手書きで記入すること」が25.0%、解約時は「営業時間内に不動産会社に連絡すること」が20.3%だった。

手続きの中でオンライン化してほしい部分としては、購入者は「不動産会社への連絡」がトップで21.9%。賃貸では契約時と更新時は「書類の返送」がトップでそれぞれ31.5%、33.2%だが、解約時は「署名・捺印」(33.0%)がトップとなった。

何度も不動産会社へ足を運ぶのは面倒だし、それをオンラインで済ませるのであれば、時間の節約にもなり非常に便利に感じるだろう。現状はまだまだのようだが、オンライン手続きを売りにすれば、不動産の選び方も変わってくるのではと思う。

出典:アットホーム「書類のオンライン化・電子サインに関する実態調査2023」より

文=飯島範久

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