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最高級サクランボ佐藤錦で作ったクラフトビール

プレスリリースより

サクランボの王様、佐藤錦を100パーセント使ったクラフトビールが作られている。なんとも贅沢な話だと思いきや、それは猛暑の影響で出荷できなくなった完熟佐藤錦をなんとか活用しようと生まれたサクランボ農家の工夫の産物だった。

最高においしいのに流通上の都合などで出荷できなくなった完熟佐藤錦だけを使った「GOHOBI SATONISHKI IPA」は、山形県で13代続くサクランボ農家「沼尻農園」の後継ぎ沼尻淳氏が代表を務めるアグイットの製品。700リットルのビール生産タンクに対して、廃棄された完熟佐藤錦(特殊冷凍保存)を50キログラム、酸化を防いでサクランボ本来の赤い色を残したままピューレ状にする独自技術で作られた佐藤錦ピューレを5キログラム使用して醸造されている。IPAの独特なホップ香と苦味に佐藤錦の「甘さの強いフルーティーな味わい」が微妙なバランスで混ざり合っているという。

佐藤錦の産地、山形県山辺町では、気温の上昇の影響で佐藤錦の収穫量が激減している。沼尻農園の収穫量は昨年の3分の1までに落ち込んだ。佐藤錦は最高の状態で食べてもらうために、完熟させてから出荷している。そのため出荷のタイミングが難しく、大量廃棄される場合もあるという非常に難しい作物だ。しかも、このところの猛暑で収穫量が減っているのに加えて、変形して商品にならないものも増え、厳しい状態が続いている。そんな佐藤錦をなんとか守りたいと、アグイットはさまざまな商品開発を行っては挫折してきたが、そうした努力がこのビールのアイデアにつながった。同社は「自己商標酒類卸売業免許」を取得すると、米沢ジャックスブルワリーに醸造を依頼した。
米沢ジャックスブルワリー代表、横山氏(左)と沼尻氏(右)。

米沢ジャックスブルワリー代表、横山氏(左)と沼尻氏(右)。


アグイットはCAMPFIREでクラウドファンディングを実施中。当初の目標はすでに突破し、今は延長ゴール300万円の達成を目指している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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