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京都の森でオレンジの石鹸をつくる 電気もガスも使わない蒸留製法

プレスリリースより

生搾りオレンジジュースの自動販売機をよく見かけるが、その搾りかすが京都の山奥でアロマオイルや石鹸になっている。ガスも電気も使わないカーボンニュートラルな製品だ。

4年前、小川まこと氏は福知山市下佐々木という限界集落の耕作放棄地を譲り受け、ぶどう農園を始めたのだが、日陰を作るヒノキを伐採しなければならず、ぶどうを育てながらその活用法を考えていた。そして、かつてはワサビ栽培にも使われていた地元のきれいな水を使い、ヒノキのエッセンシャルオイルの精油作りを開始した。伐採したヒノキと地元の水を原料に、ヒノキの薪で窯を焚いて蒸留し、廃棄物はぶどう農園の堆肥になるという、カーボンニュートラルな循環が実現している。

小川氏は、2020年にアルヴェアーレ / 京都・森の製油所を創業しエッセンシャルオイルの製造を行っているが、このほどオレンジの皮を使った「魔女の休息」という無添加石鹸とボディ&ヘアオイルミストを完成させ、クラウドファンディングを開始した。

生搾りオレンジジュースの自動販売機を展開するME Group Japanの協力で、搾りかすの一部を回収して材料にしている。小川氏は、京都市内の販売機から出た搾りかすが東大阪で処分されていることを知り、「京都で出た廃棄物は京都で処分しないと」と違和感を覚えた。それが「魔女の休息」誕生のきっかけとなった。
Feed ME Orange 生搾りオレンジジュース自動販売機(ME Group Japan公式ホームページより)

Feed ME Orange 生搾りオレンジジュース自動販売機(ME Group Japan公式ホームページより)


石鹸は、オレンジ精油とミントを使ったオレンジミントの香り。保湿用にホホバ種子油とアルガン油も配合されている。コールド製法特有のしっとりとした洗い上がりが楽しめるとのこと。

ボディ&ヘアオイルミストは2種類。ひとつは京都産和ミントを配合したオレンジミント。もうひとつは、同製油所で精油した、柚子、ヒノキ、クロモジの精油、ジャスミン、オレンジラベンダーの精油をブレンドしたリフレイン。どちらもアルコールが入っていないので髪の毛にも使える。

オレンジは輸入品なのでわずかに残留農薬があり、オイルからも農薬成分が検出されたが、保健所の検査では、化粧品として使っても人体に影響が出るほどの量ではなく、また問題成分も検出されなかったということだ。

現在、CAMPFIREにてクラウドファンディングを行っている。支援額に応じて石鹸またはボディ&ヘアオイルミストがもらえる。リターンの発送は10月下旬の予定。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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