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2024.08.25 09:45

ロボット自身がエレベーターを呼んで上下移動 「ロボフレ」な施設が拡大

プレスリリースより

食事や書類を届けたりフロアを警備したりと、人の仕事を支援する「サービスロボット」をよく目にするようになったが、別の階への移動は苦手だった。エレベーターのボタンが押せないため、人の手を借りる必要があったからだ。そこで、ロボットとエレベーターを連携させて、ロボットが自分でエレベーターを呼んで乗れるシステムの導入が進められている。

7月、フジテックは神奈川県横浜市にオープンした商業施設「ゆめが丘ソラトス」にエレベーターとエスカレーターを31台納入しているが、そのうち従業員用エレベーターの1台をロボットと連携させ、クラウドを通じてロボットの指令をエレベーターに送り、他階への移動を可能にした。これを使って、同施設では館内の飲食テナントでピックアップした商品を館内の利用者に届ける商品配送サービスを始めている。

フジテックは、ロボットが働きやすいロボットフレンドリー(ロボフレ)な環境を整備する「ロボットフレンドリー施設推進機構」(RFA)に加盟し、ロボットとエレベーターを連携させるシステムを研究開発している。このシステムは2023年1月に東京都品川区の賃貸オフィス「JR目黒MARCビル」で初めて実証実験が行われたあと、同年10月にフジテックの滋賀県の本社と兵庫県の拠点に導入。今年2月には仙台トラストタワーで、清掃ロボットと配送ロボットが複数のエレベーターを乗り継いで異なる階で自律的に作業を行う実証実験を成功させた。

サービスロボットは、クラウドを介してエレベーターに指示を送るので人の手を借りずにエレベーターに乗れるのだが、人とロボットの相乗りも可能とのことで、乗り合わせたときのために、ロボットと軽く世間話ができる機能なんかがあると楽しそうだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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