報道によると、シュルツは 「スターバックスから輝きが失われた 」と取締役会や投資家らにメールなどで不満を伝えているという。ポッドキャスト「Acquired 」で6月に行われた長時間にわたる魅力的なインタビューの中で、シュルツはスターバックスの歴史について詳しく語った。そして同社のCEOに戻りたいという願望はなく、そのつもりもないと述べ、社は 「凡庸な方へと」流れているとの見解を示した。
では、何がスターバックスの足を引っ張っているのか。
その答えはポッドキャストでのインタビューの中にある。シュルツは会社を立ち上げた経緯や成功の秘訣について詳しく語っており、一聴の価値はある。シュルツが語ったところによると、スターバックスに可能性を見出したのは、多くの同じ面々が毎朝店でコーヒーを飲み、客同士が交流していることに気づいたときだという。「コミュニティについて話し始めたのはそのときだ。もちろん、それはコーヒーを介してのつながりだったが、コミュニティのようなものだった。第1号店では、コーヒーを買った後に客が何をするのかを見ることができた。人々が互いに関わり合っているのを感じることができた。何か......マジックのようなものが起こっていて、コーヒーがそのつなぎ役だった」
小売業で成功を維持する重要な要素は客を知ることだ。
商品はいつでも重要なものだが、永続的なブランドを生み出すのは理解のようなものでもある。
スターバックスは、消費者が家賃や住宅ローン、自動車保険、食料品といった基本的なものの支払いに四苦八苦しているときに、贅沢品のように感じられる高価格のコーヒーを売る店になってしまった。そして客も変わった。ブライアン・ニコルが問題を解決するために客の声に耳を傾け、客の変化を理解することに関心があるのか、それともニコルの起用は単に大金を注いだ大きな賭けになるのか、そのうち明らかになる。
(forbes.com 原文)