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2024.08.19 10:00

【米国株ウォッチ】注目のエヌビディアQ2決算は29日予定、見るべきポイント

Jonathan Raa/NurPhoto via Getty Images

エヌビディア(ティッカーシンボル:NVDA)は米国時間8月28日(日本時間29日)に2025年度第2四半期決算(Q2)を発表予定だ。エヌビディアのハイエンドGPUは、現在、生成AI向けの処理を実行するためのスタンダードとなっており、引き続き需要は旺盛だ。

私たちは、Q2決算の収益は市場予想とほぼ同水準の285億5000万ドル(約4兆2561億円)となり、前年同月比で2.1倍に成長すると予想している。また、EPS(1株当たりの純利益)は約0.64ドルと、こちらも市場予想をわずかに上回り、前年同期の0.27ドルから増加すると予想する。では、投資家はエヌビディアのQ2決算をどう見るべきだろうか。

収益は引き続きデータセンター向けGPUが牽引

エヌビディアのデータセンター部門は、Hopper世代のGPUとInfiniBandと呼ばれるエンド・ツー・エンドのネットワーキングソリューションが成長を牽引している。様々な業界の顧客が生成AIや大規模言語モデルのトレーニングへの投資を加速していることから、Q2決算でも同部門が収益の主な牽引役となりそうだ。エヌビディアによると、AI向け半導体の最大の顧客はクラウドサービスを提供する企業であったが、最近、需要は消費者向けや法人向けにインターネットサービスを提供する企業やヘルスケア分野の企業にまで拡大しているという。

Q1決算におけるデータセンター部門の売上高は、前年同期比約5倍の226億ドル(約3兆3673億円)に急増した。足元ではHopper世代のGPUの供給力も改善しつつあり、これがQ2以降の売上にも貢献するだろう。次世代GPUアーキテクチャのBlackwellに関する最新情報にも注目したい。Blackwell世代のGPUは今年10月頃に発売される予定だったが、The Informationの報道によると、最近発見された設計上の欠陥により、発売が遅れる可能性があるという。

AIブームによりエヌビディアは極めて高収益な企業となった。Q1決算の純利益は前年同期比7倍の148億8100万ドル(約2兆2172億円)に増加した。規模の経済性による部品コストの低減効果は今だ有効であり、Q2決算でも好調な利益率を維持するだろう。エヌビディアが発表したガイダンスによれば、Q2決算における調整後の売上総利益率は75.5%前後となる見通しだ。また、データセンター向けに注力した良好な製品ミックスや、ソフトウェア関連の収益も同決算を後押しするだろう。

株価パフォーマンス

エヌビディアの株価は、2021年1月初旬につけた13ドル台から、現在の122ドル前後という水準まで、約9.3倍という極めて力強い上昇を見せた。同期間におけるS&P500種株価指数の上昇率は約40%である。

過去3年間のエヌビディア株のリターンを見ると、2021年は125%、2022年はマイナス50%、2023年は239%だった。これに対し、S&P500のリターンは、2021年に27%、2022年にマイナス19%、2023年に24%であり、エヌビディアのリターンは2022年にS&P500を下回っている。
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翻訳=江津拓哉

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