Geminiの新機能「Gems」で業務効率を改善
グーグルが5月に開催した開発者会議では、Geminiの出力を細かくカスタマイズするための新機能として「Gems(ジェムズ)」も発表された。Gemsは目的に特化したビジネスシーンにGeminiを活用する際に有効だと、ベア氏はその特徴を語る。「Gemsとは、Geminiの膨大な情報の中から、ユーザーが必要とする領域を的確にすばやく参照するための新しいアプローチです。AIチャットボットで使うことを想定して、最初にGemsが参照すべきドキュメントなどの情報を決めます。例えばGoogleカレンダーやスプレッドシートの、特定の場所を読んだり、社内就業規則のPDFドキュメントを読むといったルールを設定します。そのうえで、Geminiに『当社の有休休暇は年間に何日ある?』と聞けば、特定の目的や用途に合わせたカスタマイゼーションが行えます。企業の管理部門の担当者が全社員共通で使えるGemsボットをつくることも可能です」
Gemsの設定にプログラミングの知識は不要。一般のエンドユーザーが簡単にGeminiをカスタマイズできるよう、シンプルに設計されている機能だ。
Geminiに対応する機能を含むGoogle Workspaceの上手な使い方をユーザーに提供するため、Google Cloudでは2つのことに注力しているという。ベア氏に聞いた。
![プロンプトのテキストの書き方によってもGeminiの回答が大きく変わる。ペルソナ・タスク・コンテキスト・フォーマットの情報を含めることが大事だという](https://images.forbesjapan.com/media/article/73138/images/editor/99c1620be56c959cbbe860fda0672d46f4c4f312.jpeg?w=1200)
ベア氏は、今後もユーザーから寄せられるフィードバックに多くのことを学び、「日本のお客様が求める使い方にも対応しながら安心・安全に使えるGoogle Cloudのサービスを積極的に改善していきたい」と語った。
連載:デジタル・トレンド・ハンズオン
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