直近の決算動向
先日GMは2024年第2四半期決算を発表し、収益は前年同期比7.2%増の480億ドル(約7兆708億円)となり、四半期としては過去最高を記録した。EPS(一株当たりの純利益)は3.06ドルに達し、市場予想を10%近く上回った。さらに、同社は通期ガイダンスを引き上げ、調整後の営業利益を従来予想の125億~145億ドル(約1兆8411億~2兆1357億円)の範囲から、130億~150億ドル(約1兆9146億~2兆2091億円)へと上方修正した。第2四半期の販売台数は前年同期比0.6%増の69万6086台だった。特筆すべきは、フルサイズトラックの販売台数が前年同期比6%増の22万9000台となったことである。GMはピックアップトラック市場での存在感を増しており、前四半期のトラック販売台数も5%増加していた。利益率の高い、シボレーおよびGMCブランドのピックアップトラックとSUVの販売増は、同社の収益性を高める可能性が高く、この傾向はGMにとって有益である。さらに、GMが昨年11月に実施した全米自動車労働組合(UAW)との新たな協約も、これまでのところ同社の業績に予想以上の影響を及ぼしている可能性が高い。UAWがこの新協約を受け入れたことによってGMの人件費は約11%上昇したが、同社が営業利益のガイダンスを引き上げたことは、同社がこれらのコストを吸収できたことを示している。