経営・戦略

2024.08.21 16:45

新種のマルウェアの検出は1分間に5.2件、2024年第1四半期調査

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サイバー攻撃によるセキュリティの脅威は企業にとって頭痛の種だ。攻撃方法は絶えず進化し、それに対抗するためにセキュリティ企業が阻止する構図は変わらず、いたちごっこが続いている。そうした中でもセキュリティが突破され、被害を受けている企業は後を絶たない。セキュリティサービスのBlackBerryは、2024年の第1四半期(1月~3月)の「グローバル脅威インテリジェンスレポート」を発表している。

それによると、BlackBerry のサイバーセキュリティ ソリューションが阻止したサイバー攻撃は310万件を超え、63万件のユニークな悪意あるファイルが検出されている。これは2023年第4四半期と比較しても40%増加している。

業界別に見てみると、攻撃対象の60%は政府や医療、金融、通信などの重要インフラを狙っており、そのうち40%が金融をターゲットにしたものだ。

阻止した総件数で見ると、日本は米国に次ぐ2位で、新種のマルウェアの検出数では、米国、韓国に次ぐ3位に日本は位置している。

ランサムウェアによる攻撃は世界中の企業がターゲットにされており、2月にドイツのティッセンクルップで自動車部門の侵害を受けている。また、3月にはランサムウェア集団ストーマスがベルギーのデュベル・モルトガット醸造所を攻撃し、88GBのデータが盗まれている。

このように、組織的に動く集団によるランサムウェアによる攻撃は、セキュリティ防御を回避する手法を編み出し、セキュリティの脆弱性を常に突いてくる。こうしたリスクを軽減させるためには、セキュリティ対策はもちろん、従業員一人ひとりのセキュリティに対する意識のあり方が重要だ。情報漏洩してしまうと信頼性やブランド価値が下がってしまう。万が一攻撃を受けた際に取るべき手段をあらかじめ検討し、誰もが実行できるように心がけることが、被害を最小限に抑える方法かもしれない。

出典:BlackBerry「2024年の第1四半期グローバル脅威インテリジェンスレポート」より

文=飯島範久

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