インディゴの広報担当者の説明によると、この機能は「女性客の旅行体験をより快適なものにすることが目的」という。女性客は予約便のチェックイン時に座席選択のページでピンク色の座席があることに気づくはずだ。予約時に性別を申告した女性のみがこの機能を利用できる。男性客には他の乗客の性別は表示されない。
フライト中のセクハラや暴行が報告されていることを考えると、この機能があることで安心感を覚える女性もいるかもしれない。インディゴでは昨年、深夜のフライト中に男性客が肘掛けを持ち上げて隣の席に手を伸ばし、女性の体を触るという事案があった。インディゴ便の搭乗待ちの列に並んでいた女性客が、酔っ払った男性客に体を触られたという別の事案も報告されている。
米国では、こうした事案は訴訟を通じて公になることが多い。近年、そのような事例がいくつかあり、そのうちの1つが性的暴行を受けた女性がデルタ航空を訴えているケースだ。原告の隣の席に座っていた男性は裁判で、原告の手を自分の股に持っていったことを認めた。男性はまた、原告のシャツの下に手を入れて胸を触った。原告はこの訴訟で、デルタ航空は男性に多くのアルコールを提供し、性的暴行の防止と対処方法について従業員に適切な訓練を行わず、乗客を保護しなかったと主張している。同航空はまた、フライト中に少女(13)の体を触った男性に多量のアルコールを提供したとして訴えられてもいる。