50発というのは、ロシアがウクライナで拡大して2年半近くたつ戦争の1000kmにおよぶ前線全体で、ロシア空軍が1日に投下している滑空爆弾の数の半分にあたる。
一方、ウクライナ空軍も、ロシアの滑空爆弾と少なくとも同等の射程と命中精度がある衛星誘導の滑空爆弾を保有している。13日、ウクライナ空軍の戦闘機が、米国製のJDAM滑空爆弾をクルスク州内の目標に投下する様子とされる初の映像がソーシャルメディアで共有された。
Place: #Tyotkino Kursk region.
— Alex Baxmore (@LloydUkrYT) August 13, 2024
📌 Geolocation: 51.2818126,34.2765699
Ukrainian aviation visited a Russian command and observation post and a hangar with equipment. https://t.co/LbwsjeD7FT @UAControlMap@GeoConfirmedpic.twitter.com/hB2IEBBLSb
Ukrainian Su-27 jet flying at low altitude in the border area of Sumy and Kursk regions.
— Clash Report (@clashreport) August 13, 2024
Su-27 is used as a carrier for American JDAM-ER, GBU-39/B Small Diameter Bombs (SDB), French AASM-250 Hammer guided bombs & AGM-88 HARM missiles. pic.twitter.com/RMv9MvV4oj
クルスク方面で作戦行動を行う航空機のリスクは大きい。ロシアの軍事ブロガーらによれば、ウクライナ軍はこの方面に「相当な数」の防空システムを持ち込んでいるほか、ジャマー(電波妨害装置)も配備している。ジャマーは、衛星誘導の滑空爆弾も目標からそらせる場合がある。
ウクライナ軍の防空部隊は自爆型のドローン(無人機)による大きな支援も得つつ、ロシアのヘリコプター数機を撃墜している。一方、ロシア軍の砲兵部隊はウクライナ軍のブーク自走防空システム1両を損傷させている。
ロシア側もクルスク方面にかなりの防空システムを配備しているようだ。ウクライナ空軍のSu-27が滑空爆弾を投下後、戦場の上空で超低空飛行をしているところが目撃されたのは理由のないことではない。両軍のパイロットとも、敵レーダーに探知されるのを避けるため、なるべく毎回、できるだけ低い高度を飛行するようにしている。