食&酒

2024.08.17 13:00

セラピストが創業したノンアルワイン会社、新たな飲酒文化の形成に挑戦

Oddbirdのスパークリング・ロゼ(Oddbird)

Oddbirdのスパークリング・ロゼ(Oddbird)

ノンアルコール飲料を取り巻く状況が急速に進化する中、Oddbirdはアルコールを含まないワインの水準を引き上げたいと考えている。
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ベテランの家族療法士であるモア・ギュルビュザーが2013年に創業したOddbirdの使命は、高品質のノンアルコールワインを造ることにとどまらない。同社は、アルコール消費に対する社会の受け止め方を再構築し、より健康的で意識の高い生活スタイルを促進したいと考えている。

ノンアルのスピリッツへの消費者の関心が高まり続けている今、絶好のタイミングだ。

オンライン統計データベースのStatista(スタティスタ)によると、ノンアル飲料市場の規模は2024年に1621億ドル(約23兆7700億円)となり、2029年には2750億ドル(約40兆3200億円)に成長すると推定されている。米国市場が特に大きく、2024年だけで売上は860億ドル(約12兆6100億円)近くに達すると見込まれている。
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また、飲料業界市場調査会社IWSRの最近の調査によると、ワイン業界の売上は現在まちまちだが、ノンアル飲料は2024年上半期に消費が著しく増加した唯一の飲料カテゴリーだ。

経験から得たインスピレーション

セラピストとして20年以上の経験を持つモアは、アルコールが家族、特に子どもたちに繰り返し与える計り知れない影響を目の当たりにしてきた。

「(セラピストとしての)最初と最後の日は、30年近くの時を隔てていたにもかかわらず、基本的に同じだった」とフォーブスに語った。「いずれも子ども達が両親の飲酒によって傷つき、怯え、大きな影響を受けているというケースだった」

この気づきが、アルコールによる害の連鎖を断ち切りたいというモアの願いに火をつけ、Oddbird創業につながった。モアの目標は、伝統的なワインの喜びと複雑さはそのままに、アルコールが持つ負の影響から人々を解放する代替品を提供することだった。

外部調達したワインから単にアルコールを抜く一部の生産者とは異なり、Oddbirdはワインを仕込み、最長12カ月間熟成させた後、独自の減圧蒸留法でアルコールを除去する。
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翻訳=溝口慈子

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