このプロジェクトを率いたのは、コスモ女子副代表でプロジェクトマネージャーの塔本愛氏。子どものころから宇宙が好きで、学生時代は専攻とは関係のない高高度気球の打ち上げプロジェクトにも参加していた。その後、コスモ女子発足と同時に参加。数々の活動を重ねるうちに、「同じ熱量で活動するメンバー」となら大きなことに挑戦できる、その姿をとおして挑戦することの面白さや宇宙の魅力を多くの人に知ってもらいたいと考えるようになり、最大の挑戦として人工衛星の打ち上げを選んだ。
当初は何をどうすればいいのか皆目わからなかったが、専門知識や技術を持つ多くの人たちの協力を集めて超小型人工衛星を作り、打ち上げにこぎつけた。プロジェクトを進める間、「やりたいことと、できることとの現実のギャップ」を埋めるために議論を繰り返し、仕事や学業に追われつつも作業分担を工夫して乗り切った。
「Emma」と名付けられた人工衛星は、1辺10センチメートルの立方体。今年5月にJaxaに引き渡し、8月5日、アメリカのフロリダ州ケープカナベラル宇宙軍基地からスペースXのファルコン9ロケットで打ち上げられた。その様子はライブビューイングで配信され、70人以上の人々が見守った。
このプロジェクトでは、宇宙業界とのつながり、メンバーの自己実現、メンバーや協力者とのチームワークという3つの大切なものを得たと塔本氏はPRTIMESのインタビューで話している。仕事が忙しく離脱した人もいたが、宇宙関連企業に転職したり業務委託を決めたメンバーが10人以上もいるとのこと。この打ち上げ成功で、「年齢・経歴等関係なく、情熱と努力次第で、誰もが宇宙に挑戦するために必要な知識や技術、経験を身につけ、実現していけることを示しました」とのことだ。
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