それによると、ITエンジニア・クリエイターの正社員求人倍率は、2024年6月の時点で、10.2倍だった。2021年をピークに倍率は下降傾向だが、正社員求人数は前年同月比111%、転職希望者数は同145%と、ともに増加傾向にある。厚生労働省が発表している正社員転職有効求人倍率が1.24倍なので、それと比較すれば、かなりの高水準であることがわかる。
また、レバテック人材白書によると、エンジニア未経験者を約4割の企業が採用しているとのこと。経験者を採用するには人材が限られるため、未経験者を取り込んで教育していくという企業が増えているようだ。
一方、フリーランスの案件発生数が右肩上がりで推移しており、6月は前年同月比146%で過去最高を記録している。IT人材の確保手段として、正社員として抱え込まず、フリーランスを選択肢として考えている企業が急速に広まっていると言える。
フリーランス案件の中でも、特にセキュリティに関しては10.5倍となっており、ここ数ヶ月で急増している。
ちょうど6月にニコニコ動画がサイバー攻撃を受けて個人情報が流出し、各方面に衝撃を与えたが、明日は我が身と考える企業がいてもおかしくはない。ITエンジニアの中でもセキュリティ対策に従事できるスキルをもった人材は限られているはずなので、フリーランスに頼るというのもうなずける。こうしたスキルをもった人たちは、転職でもフリーランスとしても、稼ぐチャンスとなるだろう。
出典:レバテック「2024年6月のITエンジニア・クリエイターの正社員転職/フリーランス市場動向」より