アメリカ心臓協会によると、米国の人々は1日に平均でティースプーン17杯近くの砂糖を摂取しているという。これは推奨される摂取量の2〜3倍に相当する。同協会では「男性が1日当たりティースプーン9杯(36グラム、150キロカロリー)以下、女性は1日当たりティースプーン6杯(25グラム、100キロカロリー)以下」を砂糖の推奨摂取量としている。この数字を具体例に照らし合わせてみると、「12オンス(約335ml)の缶入りソーダ飲料にはティースプーン10杯(42グラム)の添加糖が含まれており、これは女性の1日当たりの推奨量の2倍に近く、男性の1日当たりの推奨量を超える」という。
興味深いことに、砂糖は脳の報酬中枢や快楽中枢に、他の中毒性物質と同じカスケード効果(影響が連鎖的に伝わる現象)を引き起こす可能性があることも研究で判明している。これはつまり、砂糖の摂取量を減らすのは容易ではないということだ。
しかし、そうすることで多大なメリットが得られる可能性がある。 バーバラ・ラライア博士は次のように説明する。「エピジェネティックスのパターンが可逆的であると考えると、長期的に1日10グラムの砂糖の摂取を控え続けることは、生物学的時計の針を2.4カ月戻すことに似ているかもしれません」
単純に老化を防ぐだけでなく、砂糖の摂取を減らすことは極めて重要であり、健康的な生活を維持し、長寿を実現するための鍵かもしれない。
(forbes.com 原文)