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経営・戦略

2024.08.20 10:30

インド製薬大手のマンカインド、不妊治療薬のBSVを2500億円で買収したワケ

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インド製薬大手のマンカインド・ファーマは、ボストンに拠点を置く投資会社アドベント・インターナショナルから不妊治療に強みを持つバイオ医薬品企業、バーラト・セラムズ・アンド・ワクチン(BSV)を1363億インドルピー(約2500億円)で買収することに合意した。

ビリオネア兄弟のラメシュ・ジュネージャとラジーブ・ジュネージャが率いるマンカインドは、この戦略的買収が、同社がインドにおける女性の健康と不妊治療のリーダーになる上での重要な一歩だと述べた。また、同社の免疫グロブリン分野におけるプレゼンスも強化されると付け加えた。

マンカインドの副会長でマネージング・ディレクターのラジーブは声明で、「女性の健康と不妊治療分野には大きな機会があると信じている」と語った。

彼は、この買収後の同社の売上高とEBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)が2桁台の成長となり、2年目から1株当たり利益が増加すると予想していると述べた。「シナジー効果はEPS(1株あたり純利益)の増加をさらに加速させる」とジュネージャは付け加えた。

女性向けの医薬品や体外受精治療薬に特化したBSVの収益は、2024年3月までの1年間で20%増加し、172億インドルピー(約301億円)に達していた。

この買収は、規制当局の承認とマンカインドとBSVの株主の個別の条件への合意を経て、3~4カ月以内に完了する見通しという。

「この買収は、インドと世界中の数百万人の患者に最先端の医薬品を提供し、アクセスを拡大するという我々のコミットメントを強化するものだ」と、BSVのCEOでマネージング・ディレクターを務めるサンジーブ・ナヴァングルは声明で述べた。

インド最大の製薬会社の一つであるマンカインドは、1995年にラメシュとラジーブの兄弟によって設立された。10億ドル(約1473億円)とされる同社の売上高の大部分は、低価格のジェネリック医薬品から生み出されており、この分野でインド市場のリーダーとなっている。兄弟の保有資産は69億ドル(約1兆円)で、フォーブスが2023年10月に発表したインドの100人の富豪リストで29位にランクインしていた。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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