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2024.08.14 15:00

AIチップブームで息を吹き返した小さなスタートアップ、エヌビディアに挑む

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しかし、OpenAIが2022年末にChatGPTをリリースし、世界的なAIブームを引き起こすまで、超高速推論の需要は限られており、同社は低迷していた。「Groqは何度も倒産の危機に瀕しました」とロスはカリフォルニア州サンノゼにある同社の半導体研究所内で語り、2019年に資金が底をつきそうになった時のことを振り返る。「Groqを始めるのが少し早すぎたのかもしれません」

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しかし今、AIモデルを構築し、実行するための計算能力の需要は非常に高く、世界的な電力不足の一因となっている。そして、Groqの時代が来たようだ。既存のチップ大手にとって、Groqは潜在的な脅威、あるいは買収ターゲットとなる可能性を秘めている。

米国時間8月5日、同社はフォーブスに対し、6億4000万ドルという巨額のシリーズDラウンドの資金調達を実施し、2021年の11億ドル(約1627億円)から28億ドル(約4140億円)へと評価額が上昇したことを独占的に伝えた。BlackRock Private Equity Partnersが主導したこのラウンドには、Cisco Investmentsや、インフラストラクチャとAIに焦点を当てた電機大手Samsungのベンチャー部門であるSamsung Catalyst Fundも参加している。

計算能力の需要は非常に大きく、エヌビディアの時価総額は、2023年の売上高609億ドル(約9兆円)を受けて3兆ドル(約443兆5020億円)にまで急騰した。フォーブスが入手した財務書類によると、Groqの2023年の売上高はわずか340万ドル(約5億円)、純損失が8830万ドル(約131億円)と、エヌビディアに比べるとまだ規模は小さい。しかし、同社のチップへの関心が高まるにつれ、今年の売上高は1億ドル(約148億円)に達するという楽観的な予測も出ている。ただし、この目標を達成できるかどうかについては疑問視する声もある。Groqはこれらの数字についてコメントを控えている。
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AIチップ市場は2027年までに全体で1兆1000億ドル(約163兆円)に達すると予想されており、ロスはその中の推論に焦点を当てることで、エヌビディアの驚異的なシェア(80%)の一部を獲得するチャンスがあると見ている。調査会社IDCによると、この市場は今年約390億ドル(約5兆7700億円)の価値があり、今後4年間で607億ドル(約8兆9800億円)にまで膨らむと推定されている。「計算能力は新しい石油です」とロスはいう。
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翻訳=酒匂寛

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