驚くべきことに、ロシア側は大破したロストフ・ナ・ドヌーを修復することにした。第一線に復帰させる決意だったのは明らかだ。クリミアがますます攻撃にさらされやすくなるなか、黒海艦隊の残存艦がこの半島の港から引き揚げ、ロシア南部の港に移されても、修復作業は続けられた。
この夏には、セバストポリに残された艦はロストフ・ナ・ドヌーぐらいになっていた。穴をふさがれたロストフ・ナ・ドヌーは6月に乾ドックから出渠し、湾内で試験が行われたと伝えられる。
ウクライナ軍による2回目の攻撃を受けたときにも、ロストフ・ナ・ドヌーの試験は継続中だったのかもしれない。攻撃に使われたミサイルはストームシャドーかそのフランス版のSCALP-EG、あるいはウクライナ国産のネプトゥーン(ネプチューン)と推測される。
ウクライナ国防省は「ロシア軍の潜水艦が黒海の底に沈んだ」と発表し、攻撃結果に自信を示している。部外者としては、ロストフ・ナ・ドヌーが1年足らずのうちに2回も爆破されるという、きわめて屈辱的な目に遭ったことを示す決定的な証拠を待つ必要がある。
(forbes.com 原文)