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2024.08.05 10:00

【米国株ウォッチ】急落したナイキは復活する? 今後を占う「6つのポイント」

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

Jakub Porzycki/NurPhoto via Getty Images

ナイキ(ティッカーシンボル:NKE)の株価は今年に入り33%近く下落し、米国時間8月1日現在、73.85ドルで取引されている。私たちは、同社の株価は短期的には下落の圧力が高くなる可能性が高いものの、長期的には、売上高と利益の増加により上昇基調に戻ると考えている。

NKEは今年、109ドル前後の高値から73ドル前後の水準まで下落した。S&P500種株価指数は年初来で約13%上昇しており、NKEの今年のパフォーマンスは市場全体を下回っている。NKEの同業であるルルレモン株もまた、今年に入ってから約50%下落している。

現在、ナイキはマクロ経済的な圧力、消費者動向のばらつき、中国での実店舗販売の不振、卸売りの受注不振、デジタル販売の低迷などに苦しんでいる。そうした背景もあり、ナイキの株価は2021年11月につけた史上最高値から60%近く下落した。60%以上の下落は1980年の上場以来2度しかなく、この20年間では初めてのことだ。現在のPER(株価収益率)は20倍弱と、バリュエーションは過去10年で最低の水準であり、同社を取り巻く悲観論を反映している。このような状況下では、小さな改善でも株価を押し上げる可能性はある。

目標株価と株価パフォーマンス

私たちは、2025年度におけるナイキの年間収益は前年比4%減の491億ドル(約7兆3370億円)程度、EPS(一株当たりの純利益)は3.12ドル程度と予想している(ナイキの2024年会計年度は2024年5月31日に終了した)。私たちは修正したこの業績予測を踏まえ、同社の目標株価を91ドルとした。これは、3.12ドルの予想EPSに、29.3倍のPERを掛け合わせて算出したものだ。この目標株価は現在の株価よりも約25%高い水準であり、私たちには現在の株価は非常に割安に見える。

NKEは、2021年1月初旬につけた140ドル台から、現在の73ドル前後の水準まで、約50%の急落に見舞われている。過去3年間のリターンは、2021年に18%、2022年にマイナス30%、2023年にマイナス7%だった。一方、S&P500のリターンは2021年に27%、2022年にマイナス19%、2023年に24%であり、NKEのリターンはすべての年でS&P500を下回った。
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翻訳=江津拓哉

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