暗号資産

2024.08.03 15:00

米国で「暗号資産取引所の従業員」を騙る詐欺が増加、手口は単純 FBIが警告

 詐欺の被害に遭ったと思われる場合は、ただちに取引所に連絡し、FBIのIC3(インターネット犯罪苦情センター)のウェブサイト(www.ic3.gov)で疑わしい事象を報告することもできる。

FBIの前回の暗号資産に関する警告からわずか3カ月しか経っていないが、前回はもっと洗練されたトークン詐称詐欺であった。それに比べて、今回のものは信じられないほど単純だ。

暗号資産であれ、単純な銀行取引であれ、電話詐欺は米国で急増している。今年初めに発表された「通話の現状(State of the Call)」レポートで、Hiya(電話通信に関するセキュリティやユーザー体験の向上を専門とする技術企業)は「音声通話のセキュリティと信頼性に対する脅威も依然として蔓延しており、過去1年でさらに悪化している」と報告している。

「2023年にHiyaが処理した467億5000万件の不明な通話のうち28%が、疑わしいスパムや詐欺としてフラグが立てられた。そして消費者はこの問題が悪化していると考えており、60%近くが過去12カ月で電話スパムが増加したと報告し、一部の人々は信頼できる通信チャネルがないと報告している」とHiyaの統計は衝撃的な内容だ。

このような詐欺電話のほとんどは特定のターゲットを狙ったものではなく、単に確率の法則に従って、有名な機関の名前を挙げてランダムにターゲットを見つけようとしている。これは、同じことを行うメールやSMSの蔓延と何ら変わりがない。

いずれにせよ、FBIが警告を発しているので、取引所利用者は今後数日から数週間にわたって、普段以上に警戒すべきだ。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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