アップルの第3四半期の純利益は、前年同期比11%増の215億ドル(約3兆2000億円)で、アナリスト予想の207億ドル(約3兆962億円)を上回った。収益は5%増の858億ドル(約12兆7000億円)で、こちらもアナリスト予想の844億ドル(約12兆6244億円)を上回った。iPhoneの売上高も、予想の386億ドル(約5兆7737億円)を上回る393億ドル(約5兆8784億円)だった。
地域別の収益では、香港と台湾を含む中華圏が前年同期比7%減の147億ドル(約2兆1990億円)で、唯一のマイナスの地域となり、予想の157億ドル(約2兆3486億円)を大きく下回った。アップルの中華圏での収益は、4四半期連続で減少している。
一方、iPadの売上高は前年同期比24%増の約72億ドル(約1兆770億円)で、アプリ販売や音楽配信などのサービス部門も14%増の242億ドル(約3兆6212億円)を記録した。業績全体では、2四半期ぶりの増収増益となり、第3四半期として過去最高記録を更新した。アップルの株価は、1日の時間外取引で約1%上昇した。
第3四半期のiPhoneの売上高は、2021年9月までの四半期以降で最低を記録し、前年同期から1%減少した。しかし、アナリストは、9月のiPhone 16の発売と、新たなデバイスのみで動作するAIシステムの導入によって、iPhoneの売上高が再び増加すると予想している。
アップルの株価は、6月10日の世界開発者会議(WWDC)でApple Intelligenceを発表して以来22%も上昇し、時価総額は一時3兆6000億ドルに達していた。その後は広範なハイテク株の下落に伴い、過去2週間で約7%下落したが、アップル株は年初来で13%高となっている。
2023年に約970億ドル(約14兆5148億円)の純利益を記録したアップルは、米国で最も利益を上げている企業ではあるが、マイクロソフトやエヌビディアなどの他のハイテク大手と比べると、その成長はかなり鈍化している。しかし、強気のアナリストは、同社が消費者向けの生成AIでトップの座を占める可能性があると考えている。
(forbes.com 原文)